研究課題/領域番号 |
20H01671
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
日野 圭子 宇都宮大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (70272143)
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研究分担者 |
加藤 久恵 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (00314518)
市川 啓 宮城教育大学, 大学院教育学研究科高度教職実践専攻, 准教授 (20624745)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 比例的推論 / 学習軌道 / 授業研究 / 整数の乗法と除法 / 小学校下学年 / 乗法と除法 |
研究開始時の研究の概要 |
数学教育では,比例的推論の教育的重要性から,現在に至るまで,比例的推論の進展に関わる研究が行われてきている。しかし,その成長を日々の授業を通していかに促すかというボトムアップの研究成果は,十分蓄積されていない。 本研究では,小学校下学年に焦点を当て,比例的推論の促進を目指した学習指導を探究する。特徴は2点ある。第1は,複数のデータの主に質的な分析によって,授業中の子どもの比例的推論とその進展の多様性を捉え,進展に関わる要因を探ることである。第2は,小学校教師と共同で授業づくりや分析を行ったり,教員研修の資料を作成したりすることで,現職教育,特に下学年の算数指導の質の向上に貢献することである。
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研究成果の概要 |
本研究では,小学校下学年に中心を置いて,子どもの比例的推論の基礎を形成する授業について探究することを目的とした.そのために,比例的推論の基礎の形成を捉える視点や枠組みを探った.また,比例的推論の実態調査を行い,授業実践から子どもの学習の様相を捉えた.その結果,下学年でもある程度の比例的推論を行うことができることが分かった.但し,初期の思考方略を使っている子どもも少なくない.学年が上がるにつれて個人差が大きくなっているところもあるため,より意識的な働きかけが必要である.その際,ユニット化・ノルム化の視点の重要性,また,2つの数量の系列を扱う経験をどのように下学年で行っていくかが課題である.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
数学教育において比例的推論の研究は長い歴史を有するが,前期中等教育段階を対象としたものが多い.本研究では,小学校下学年に中心を置いており,上学年で指摘されている比例を扱うことの困難性に対して,早期からの働きかけの可能性を探るという点で意義を有する.また,本研究は日本の文脈で,算数科で学習する内容との関わりを重視し,多様な単元に渡って授業を構想し,実践を行ってきた.開発した教材や授業は,教師のリソースとして利用可能である.本研究で構築してきた学習軌道やそれに関わる視点の詳細は,これまでの研究の多くが欧米で行われている現状からも,東アジア圏から発信される学習軌道研究として意義を有する.
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