研究課題/領域番号 |
20H01677
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
田中 伸 岐阜大学, 教育学部, 准教授 (70508465)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 社会科教育 / カルチュラル・スタディーズ / 文化学習 / カリキュラム開発 / カルチュラルスタディーズ / 不合意 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は子どもが社会現象(問題や論争)を分析・判断する思考過程を分析し、彼らの思考過程、及び彼らが学び(社会事象との対峙、及び学習へのコミット)へ向かう動機を活用した授業デザインの方法論を開発するものである。特に授業で子どもが合意や意思決定が容易に出来ない状況(不合意:dissensuss)を捉え、対峙し、当該の状況と折り合いをつけてゆく過程に焦点を当てる。その際には、原理としてのコミュニケーション(理論)に着目し、子どもたちの学びへのモチベーションを喚起し、活用するためのロジックを開発する。すなわち、子どもの思考過程を活用・応用する授業デザインの方法論を開発・提案する。
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研究実績の概要 |
本研究は、日英の子どもたちによる問題解決や社会問題に対する思考過程の違いを分析し、彼らの思考過程に基づいた授業開発研究の方略を解明する。特に、 授業で子どもが合意形成や意思決定が容易に出来ない状況(不合意:dissensuss)を捉え、対峙し、当該の状況と折り合いをつけてゆく過程に焦点を当てるもので ある。 研究実績としては、附属学校を含めた協力校等で複数の研究実践を行い、その成果の一部を以下で論じた。福井駿、藤井佳世、田中伸、田端健人「対話的な学 びとコミュニティ形成-討議倫理とP4Cの視点からの事例検討-」『岐阜大学研究紀要』第71巻1号、2022、pp.75-85。小玉重夫監修・田中伸・豊田光世編著『対話 的教育論の探究-子どもの哲学が描く民主的な社会-』東京大学出版会、2023年。また、日本国内での比較研究として、岐阜県の白川郷学園と佐渡市立赤泊小学校 を遠隔で結び、世界遺産登録が地域へ及ぼす影響を議論するなど、日本の小学生がいかに社会問題を捉え、思考し、それが対話により如何に変化するか、検証を 行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍を受け、本課題で実施を予定してた海外調査が叶わない状況が続いていた。しかしながら、大学の規定上も海外調査が可能となり、本年度も海外調査を実施することが出来た。そのため、当初より予定していた共同研究の具体的な打ち合わせを行うことが出来、次年度の予定も組むことが出来ている。社会的状況で止まっていた共同研究が再開出来ていることから、おおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、現在まで進めてきた文献研究、および国際共同研究の成果をまとめ、国際学会の場で発表、検証することを予定している。現時点では、6月にスウェーデンで開催される国際学会(Childrens Identity and Citizenship Education in Europe)へアプライし、査読が通過していることから、当該国際学会での発表を予定している。また、その後も継続的にLeeds Beckett UniversityおよびUniversity of Hawaiとの共同研究も行ない、引き続き調査を行なってゆく。
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