研究課題/領域番号 |
20H01680
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
青木 多寿子 岡山大学, 教育学域, 教授 (10212367)
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研究分担者 |
山田 剛史 横浜市立大学, 都市社会文化研究科, 教授 (10334252)
川合 紀宗 広島大学, ダイバーシティ&インクルージョン推進機構, 教授 (20467757)
笹山 健作 三重大学, 教育学部, 准教授 (20780729)
宮崎 宏志 岡山大学, 教育学域, 准教授 (30294391)
足立 稔 岡山大学, 教育学域, 教授 (70271054)
新 茂之 同志社大学, 文学部, 教授 (80343648)
井邑 智哉 佐賀大学, 学校教育学研究科, 准教授 (80713479)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | 品格教育 / 生徒指導 / よい習慣作り / 活動量と品格の関係 / 市民性教育 / 徳(Virture) / 社会人の品格とWell-being / Character strenghts / 活動量と人格形成 / ポジティブ心理学 / 活動量と品格 / 生徒指導提要 / イギリスの品格教育 / 英国の品格教育センターの視察 / 主体的な行為の習慣 / 活動量 / 品性 / Character education / 知・徳・体 / Character / 習慣 / 人格形成 / シティズンシップ教育 |
研究開始時の研究の概要 |
Characterは彫り込むという意味があり、生後のよい「習慣」の形成で培われる人格の部分を指す。「よい市民」の育成を目指して20世紀の終わりに米国で始まったこの教育は、世界各国で自国の特色も加えて多彩な展開を見せ、英国では、シチズンシップ教育とcharacter educationを融合した英国式を確立した。そこで日本式の展開を目指し、①英国のセンターの視察、③品格教育を生徒指導に位置づける教材作り、③エビデンスを重視する量的研究を通して、開発的生徒指導としての品格教育の可能性を探る。
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研究実績の概要 |
Character(品性)は,刻み込む,彫り込むという意味があり,生後のよい「習慣」の 形成で培われる人格の部分を指す。品格教育はポジティブ心理学の影響も在り,Character Strengths(強み)を育成する教育が世界中で展開しているが,必ずしもよい成果が得られていないと考える。本研究ではその原因は,一つには,品格の言葉が抽象的で難解であること,品格の言葉が多すぎることであると考えた。以上のような背景から研究を行い、以下の研究実績を上げてた。 ①身体活動量と品格の関係を検討した。日本には古くから「知・徳・体」という言葉があるように,身体活動は知と徳につながっていると考えている。よって,小学生に1週間活動計を装着してもらい,身体活動量と品格との関係を検討し、関連を見出した。この研究については,分析も終わり,英語の論文2本にまとめ,現在,投稿結果を待っている状況である。なお、コロナ禍で、なかなか国際学会発表の機会を得られなかったが、7月のポジティブ心理学会で採択され、令和5年7月に発表予定である。なお、ポジティブ心理学会は4年ぶりの開催である。 次に②小中学生においては,品格とWell-ingとの関連が示されているが,社会人でもWell-beingの関係他見られるのかについてWeb調査を行う計画をしていた。これについても、コロナでデータの収集が遅れたが、一部、その分析結果の一部をまとめた。これもポジティブ心理学会での発表に投稿して採択された。よって①同様、令和5年7月に発表予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
遅れている理由は主として2つある。 一つはコロナ禍で世界中の人々に感染の恐怖が広がったり、人の交流が制限されて人の活動量やWell-beingの高さが通常ではなくなったことである。 このため、社会人のwell-beingの調査は、パンデミックが落ち着くまで、1年半ほど調査を遅らせた。そのために分析がまだ間に合っていない。学会等の発表も、特に国際学会は開催されない学会もあったため、分析できた分についても発表ができていない。②世界最大の品格教育センターの視察についてまとめる研究については,コロナ禍で視察の日程が先方と会わず,科研費の再度の繰り越しが認められずに視察を中止した。その結果,計上していた経費を返還し,この研究は諦めた。 もう一つは、生徒指導提要の改定がされたことである。改定後の生徒指導提要の発表がWeb上では令和4年12月27日、書籍の出版が令和5年3月24日であった。書籍の出版からまだ2か月しかたっておらず、生徒指導提要と品格教育との関連の研究がまだほとんどできていない。 以上のことから,残念ながら研究は遅れていると言わざるを得ない。
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今後の研究の推進方策 |
データに基づく研究については、次のように考えている。まず、活動量と品格に関する英語論文2本は、引き続き採択を目指して力を尽くす、社会人のwell-beingについては、院生のアルバイトを採用してコツコツ分析を行って、年度内に英語の論文の投稿にこぎつけたい。 生徒指導提要と品格教育の関連についての研究は、今から取り組む。少しずつまとめて、年度内の紀要にその成果をまとめたい。
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