研究課題/領域番号 |
20H01702
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09050:高等教育学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 |
研究代表者 |
榎本 容子 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, 発達障害教育推進センター, 主任研究員 (00510596)
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研究分担者 |
清野 絵 (佐藤 絵 / 清野絵) 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 障害福祉研究部, 研究室長 (00584385)
井戸 智子 名古屋大学, 心の発達支援研究実践センター, 招へい教員 (00734451)
木口 恵美子 鶴見大学短期大学部, 保育科, 准教授 (50511325)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 発達障害 / 学生 / 企業のニーズ / 就労支援 / キャリア支援 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、発達障害のある学生の就職や職場定着の困難さが指摘されている。申請者は、大学のキャリアセンターの支援者の「困りごととニーズ」「相談プロセス」の実態に着目し、学生が自身の進路希望と適性を勘案し、柔軟にキャリア意思決定を行うためには、支援者が「企業のニーズ」を把握し、相談支援時に活かしていくこと、これに当たり家族を含めた学内連携や学外連携が重要となることを見出した。こうした問題意識のもと、本研究では、キャリアセンターにおける、企業のニーズを踏まえた、発達障害のある学生のキャリア意思決定支援に向けた研修プログラム(相談支援や学内外の連携の在り方を含む)を開発し、効果検証を行うことを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究は、発達障害の学生のキャリア意思決定支援の充実に向け、キャリアセンターにおける、企業のニーズを踏まえた、発達障害の学生のキャリア意思決定支援に向けた研修プログラムを開発し、効果検証を行うことを目的としている。2021年度及び2022年度前半は、プログラムの教材開発に資する知見を得るために、発達障害等の学生に対する「企業のニーズの把握」および「企業のニーズを踏まえた大学での支援の在り方の検討」に向けて、企業への質問紙調査、大学等への聞き取り、文献整理等を行った。 企業への質問紙調査では(全国の6,041社を対象。回収率13.5%。分析ごとに有効回答数は異なる)、「新卒採用」時に重視している事柄等を把握した。重視している事柄の上位5つは、一般雇用(n=66)では、「誠実であること」「働きたいという気持ちが強いこと」「素直であること」「報告や連絡を行えること」「指示を正確に理解し行動できること」であった。障害者雇用(n=76)では、「働きたいという気持ちが強いこと」「誠実であること」「素直であること」「周囲に必要な支援を求めることができること」「報告や連絡を行えること」であった。 大学への聞き取り(12大学、専門学校1校)では、企業のニーズを踏まえた相談支援に向けた課題として、①支援者が労働社会についての理解が乏しいこと、②教育、福祉、労働の違いが不明確であること、③教育から労働への移行ギャップを支援する場やツールがないこと等を把握した。 文献整理では、キャリアセンターにおける、発達障害等の学生に対する具体的な支援方法に関する知識の不足、障害特性への対応の難しさと支援の長期化、障害受容を担う機関との連携の難しさ、保護者の理解の課題、企業や社会の理解の課題等を把握した。また、海外の大学での取組について把握した。 これらの結果を踏まえ、教材に盛り込むべき知見を検討し、教材開発を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度の研究活動の遅延分については、2022年度に繰越申請による研究活動を実施することで対応することができた。 2022年度の研究活動については、プログラム導入に向けた協力校の選定に遅延が生じているが、2023年度に繰越申請による研究活動を実施することで、対応していく。
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今後の研究の推進方策 |
研究結果を踏まえ、研修プログラムの教材開発を進めることができた。また、プログラム開発の協力者を得るために、研究成果の普及活動に取り組んだ。 今後は、特色ある取組を行っている大学等の協力を得ることで、プログラムの精査及び効果検証を進めていきたい。 また、調査結果について詳細な分析を行い、成果発表を行っていく。
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