研究課題/領域番号 |
20H01736
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
松王 政浩 北海道大学, 理学研究院, 教授 (60333499)
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研究分担者 |
大久保 祐作 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 講師 (60871100)
島谷 健一郎 統計数理研究所, データ科学研究系, 准教授 (70332129)
森元 良太 北海道医療大学, リハビリテーション科学部, 准教授 (70648500)
川本 思心 北海道大学, 理学研究院, 准教授 (90593046)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 科学哲学 / モデル論 / 統計モデル / 科学教育 / 科学的推論 / 統計学 / 科学モデル / 統計哲学 / 科学論教育 / 科学哲学教育 / 科学基礎論教育 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、科学において再現不可能な研究が増えている。これは、自らの科学的方法を適切に吟味できる批判的推論能力を欠く科学者が増えていることを意味しする。本研究は、こうした推論能力育成の科学教育プログラムを科学哲学に基づいて構築することを目的とする。ただし、科学哲学では多くの場合データを「論理」に基づいて分析するのに対し、科学では統計学的分析が中心である。本研究ではこのギャップを埋めて科学哲学の優れた批判力を推論教育に活かすために、科学哲学の諸テーマを統計学的に再解釈することを試みる。そのような再解釈された科学哲学をもとに教育プログラムを構築し、授業実践を通じてプログラムの教育効果について検討を行う。
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研究成果の概要 |
本研究の課題は数理モデルや統計モデルと科学哲学の議論の接点を見出し、モデル評価に利する科学哲学的視点を明らかにするとともに、教育的効果のあるプログラムを作ることにある。本研究による成果は主に次の4つである。①伝統的な科学哲学的課題と統計学との接点を探った『科学哲学からのメッセージ』の出版。②尤度原理やベイズ/頻度主義の対立に関する統計哲学に関する特集論文の掲載。③LSEのR. フリッグらを招いた国際科学哲学シンポジウム「科学とモデル」の開催と、科学哲学モデル論とアートとの接点に関するサイエンスカフェの実施。④世界科学哲学会(CLMPST)における科学モデル論の統合に向けたシンポジウムの実施。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来科学哲学において積極的に論じられることのなかった統計学との接点、あるいは実際の科学で用いられる数理モデルや統計モデルと哲学的議論の接点について多くを明らかにすることができた。これは、当初の狙いである、「科学において欠如していると思われる方法論への批判的視点」の構築に資するものであると考える。また、こうした議論を教育プログラムとして構築する上で、科学モデル論構築における想像力の働きと、アート作品における作品における想像力の働きを比較するという新たな視点を得てサイエンスカフェとして実施したが、これにより今後、科学教育の一環としてモデル論を教育プログラムとして構築する重要な手がかりが得られた。
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