研究課題/領域番号 |
20H01771
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
深瀬 裕子 北里大学, 医療衛生学部, 准教授 (80632819)
|
研究分担者 |
市倉 加奈子 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (00769044)
田中 克俊 北里大学, 医療系研究科, 教授 (30365176)
河村 晃依 北里大学, 医療衛生学部, 助教 (60458750)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
|
キーワード | 高齢者心理学 / 介入研究 / フレイル / 心理的機能 / 老いの受容 / RCT / 精神的健康 / 高齢者 / ストレス対処法 / 心理的機能低下 / 老いへの再適応 / 認知介入プログラム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではフレイルの心理的機能低下への対策として「老いへの再適応を目指すプログラム」を開発する。老いへの再適応は,申請者らや国外の研究によって,フレイルになってはじめて中~高程度の強さで影響することが報告されている。本研究ではこの知見に基づいて老いへの再適応プログラムを構成し,このプログラムについてRCT (Randomized Controlled Trial: ランダム化比較試験) による短期・中期的な効果の検証を行う。
|
研究実績の概要 |
本研究は,フレイルの要因である身体機能,社会的機能,心理的機能低下のうち,明確な予防策が提案されていない心理的機能の維持・向上を目的とした心理的プログラムを開発し,その効果をランダム化比較試験によって検証することであった。プログラムは老化の自覚から再適応を促すもので,10人程度の集団に対して8回(週1回,合計8週間)実施する予定であった。 2020年度は,プログラムを用いて予備的な介入を行い,脱落率やプログラムの安全性を確認する予定であった。しかし新型コロナウイルス感染症拡大防止のため,2020年度は集団での心理療法の実施を見送らざるを得なくなった。 収束が見込まれないためにオンラインでのプログラム実施を模索し,オンラインでターゲットにできる要因や動画の構成,高齢者の使いやすさなどを2021年度まで継続して検討したものの,技術的な困難さと利便性の悪さが問題となり見送ることとなった。 並行して,2020年度から,高齢者を含めた一般市民を対象としたオンラインでのストレス調査を縦断的に実施した。その結果,①コロナ禍に国民の精神的健康状態は,コロナ前に比べて2~3倍程度悪化しているが,②高齢者は比較的健康を維持できていること,③その要因として,基礎疾患などの基本属性の影響を若干受けつつも,ストレス対処法をうまく活用できている可能性が示唆された。この調査は2021年度も継続して実施しており,国内外に広く成果を公表していることから,少なくともわが国で実施している比較的大規模な追跡調査としては独自性のある研究だと思われる。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
集団での心理療法を1度も実施できなかったため遅れていると判断した。オンラインによる縦断調査は順調に進展している。
|
今後の研究の推進方策 |
2022年度に予備的介入を実施する予定である。オンラインによる縦断調査も,精神的健康状態が回復しつつあることが示唆されるため,その確認のために継続する予定である。
|