研究課題/領域番号 |
20H01789
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
近藤 洋史 中京大学, 心理学部, 教授 (30396171)
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研究分担者 |
河原 純一郎 北海道大学, 文学研究院, 教授 (30322241)
木原 健 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (30379044)
江崎 貴裕 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任講師 (80773184)
長谷川 国大 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究員 (10741837)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 持続的注意 / ゆらぎ / 脳活動 / 神経伝達物質 / 自律神経系 / 聴覚 / fMRI / エネルギー地形解析 / 時間知覚 / 知覚 / 注意 / Go/No-go / 集中力 / マインド・ワンダリング / フーリエ解析 / 選択的注意 / 成績変動 / 横断的研究 / 知覚交替 / 錯聴 / 自閉症傾向 / 統合失調型パーソナリティ / MRスペクトロスコピー / 知覚体制化 |
研究開始時の研究の概要 |
知覚体制化や選択的注意は、複雑な情景から行動の目的に合致した情報を取り出すときに重要な心の働きである。知覚や注意の水準は時間とともに変化し、その変化の特徴には個人差が存在する。この時間変化の特徴を吟味するため、我々は心理要因(知覚・注意)と感覚入力(視覚・聴覚)を組み合わせた実験課題を新たに開発した。本研究ではこれらの課題を用いて、安静時脳活動あるいは指尖容積脈波を同時に計測し、知覚と注意のゆらぎに関わるメカニズムを解明する。脳活動と自律神経系という異なる階層の時間動態を統合的に理解し、知覚と注意の水準を定量化する手法を確立する。
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研究実績の概要 |
注意の水準を維持することは、車の運転や授業の聴講など、日常生活において重要である。そこで、2021年度に開発した聴覚の持続的注意課題と機能的磁気共鳴画像法 (fMRI) を組み合わせることで、注意のゆらぎに関わる脳内機構を探求した。この課題では、非日本語話者の異なる音声が提示され、研究対象者は声色から性別を判断することが求められた。したがって、音声に含まれる意味情報ではなく、音響情報の弁別が課題成績に重要であった。それと同時に、課題遂行の対象者の脳活動を計測した。 1)注意のゆらぎ: 通常の環境とは異なるMR装置内においても、視覚および聴覚課題の抑制失敗率に正の相関が認められた。反応時間に基づく注意の変動(ゆらぎ)関しても、同様の結果が得られた。 2)持続的注意の神経基盤: 注意変動に関係する脳領域を特定したところ、背側注意ネットワーク (上前頭回と頭頂小葉)の信号変化と相関していたが、デフォルト・モード・ネットワーク(内側前頭前野と楔前部)とは相関していなかった。エネルギー地形解析を行なったところ、脳内の状態遷移の頻度が聴覚的注意の変動と密接に関連していることが示唆された。 3)アウトリーチ活動: 学術雑誌 "Scientific Reports" から Collection Guest Editor に招聘され、本研究に関連する特集号「時間知覚」を出版した。大学生や非専門家を対象としたオンライン講演会3件、プレスリリース1件、取材対応2件などの活動をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の主な目的であった、持続的注意に関するfMRI実験を完遂し、学術論文を含む研究成果が得られた。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスの影響は収束しつつあり、研究対象者と対面して心理実験を実施できるようになった。自律神経系の機能計測も進捗しており、生理データが順調に蓄積されている。得られた実験データを着実に分析して、実りある成果とする。
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