研究課題/領域番号 |
20H01803
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
村上 順 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (90157751)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 低次元位相幾何学 / 3次元多様体 / 結び目理論 / 双曲幾何学 / 量子不変量 / 結び目 / 双曲多様体 / 指標多様体 / 量子群 / 結び目群 / ヘニングス不変量 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では体積予想を軸として量子不変量と結び目や3次元多様体の幾何学的性質の関係を研究するのであるが,そのために次の3つの問題に対して研究を進める。 1.体積予想は正しいか? 2.体積予想の背景にある表現論はなにか? 3.量子不変量そのものと対応する量子化された幾何構造とは何か? これらの問いを明らかにするため、低次元トポロジーの研究、双曲幾何学などの幾何構造の研究、それにリー環や量子群の表現論の研究を進め、これら3分野の研究を体積予想を軸に統合する。
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研究実績の概要 |
結び目補空間の幾何構造の量子化の構成の第1歩として,結び目補空間の基本群の量子化を,スケイン加群とボトムタングルの手法を用いて構成した.基本群は,空間内の閉路を用いて構成されるが,この閉路は単位区間から空間への写像で定義され,連続的な変形で移り合う閉路は同値な閉路とすることで基本群の元が定義されている.この閉路の概念に対し,単位区間から空間への写像に対して,その像を考え,像同士が連続変形で移り合うもののみを同値な閉路とすることで,量子化された閉路の集合が考えられ,さらにスケイン関係式と呼ばれる関係を像の交点のところに与えることで,基本群の SL(2) 表現が量子化できることが知られている.さらに,京都大学数理科学研究所の葉廣氏により,ボトムタングルという図から定義される代数系により,閉路全体のなす集合をホップ代数の観点から取り扱うことが可能となった. 本研究では,以上のスケイン加群とボトムタングルの理論とを組み合わせて,結び目補空間のスケイン加群のボトムタングルを用いた表示法を与えた.また,これが結び目補空間の基本群の SL(2) 表現の量子化にあたるものであることも示した.具体的には,結び目の組み紐による表示や,さらに一般的なプラットと呼ばれる表示から,補空間のスケイン加群の具体的な表示法を与えた.穴あき円板のスケイン加群はよく知られたものであるが,結び目補空間のスケイン加群を穴あき円板のスケイン加群の商空間として実現できること,また,この商空間を構成するための部分空間の具体的な記述を得た.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
パンデミックのため,対面による研究交流,特に国外の研究者との研究交流が制約を受けたため,研究がやや遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
スケイン加群を用いた基本群の量子化については目処がついてきたので,今後は,この基本群の量子化を,体積予想と呼ばれる,色付きジョーンズ多項式と双曲体積との関係についての予想の解決のために活用する.
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