研究課題/領域番号 |
20H01820
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12040:応用数学および統計数学関連
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
小林 健太 一橋大学, 大学院経営管理研究科, 教授 (60432902)
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研究分担者 |
土屋 卓也 大阪大学, 数理・データ科学教育研究センター, 招へい研究員 (00163832)
渡部 善隆 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 准教授 (90243972)
劉 雪峰 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (50571220)
高安 亮紀 筑波大学, システム情報系, 助教 (60707743)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 精度保証付き数値計算 / 有限要素法 / 非線形偏微分方程式 / 補間誤差解析 / 不連続ガレルキン法 / 逆作用素ノルム / Navier-Stokes方程式 / 計算機援用証明 / 誤差評価 / 制度保証付き数値計算 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題においては、近年の計算機の性能の向上と、有限要素法および精度保証付き数値計算に関してこれまで蓄積された知見を元に、空間3次元の非線形偏微分方程式に対する精度保証付き数値計算を飛躍的に進展させたいと考えています。この目的を達成するため、まずは3次元問題に精度保証付き数値計算を適用するための基盤整備、すなわち3次元有限要素法の誤差解析および効率的な精度保証手法の構築を行い、次いで、流体方程式など、数学的に重要な非線形偏微分方程式に対する精度保証の応用を実現します。
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研究実績の概要 |
令和4年度においては、小林健太(研究代表者)と土屋卓也(分担者)は、有限要素法の誤差解析において重要となる有限要素上の補間誤差解析の精密化について研究を行った。また、渡部善隆(分担者)は、主に線形化逆作用素の評価を効率化について、劉雪峰(分担者)は、主に有限要素法の誤差解析や固有値問題の精度保証付き数値計算について、高安亮紀(分担者)は、主に放物型方程式の精度保証付き数値計算について研究を行った。 具体的な内容は以下の通りである。いずれも、有限要素法の誤差解析および精度保証付き数値計算の効率化に大きく寄与する研究成果である。 小林健太と土屋卓也は、三角形要素上および四面体要素上の補間誤差解析について、新たな幾何学的な量を導入することにより、2次元および3次元のケースを統合的に扱うことのできる一般理論を構築し、さらにそれを有限要素法の誤差解析に応用した。小林健太と渡部善隆は、無限大ノルムに関わるノルム不等式の定数を大幅に改善することにより、コルムゴルフ問題の精度保証付き数値計算の効率を大幅に向上させた。渡部善隆は、線形化逆作用素の評価を効率化させることにより、主に楕円型方程式の精度保証付き数値計算の効率を向上させた。劉雪峰は、楕円型方程式の固有値問題について、固有値と固有関数をそれそれ精度保証する方法を開発し、それを補間誤差定数の評価に応用した。さらに劉は、3次元流体方程式の定常解の効率的な精度保証付き数値計算にも成功した。高安亮紀は、複素領域における放物型方程式や、爆発解を持つ放物型方程式の精度保証付き数値計算に成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実施計画において計画した研究のうち、直方体要素を用いた3次元有限要素法の誤差評価および4階微分に関わるノルム不等式の精密評価については、研究成果が得られていないが、2次元および3次元単体上の補間誤差解析の一般理論や、コルムゴルフ問題の精度保証付き数値計算の効率向上、線形化逆作用素の評価の効率化等、当初の想定以上に進捗した研究もあり、総合的に見れば研究はおおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題は、トピックにより進行は前後しているものの全体的にはおおむね順調に進展しているため、基本的には当初の研究計画に沿って研究を進める。具体的には、令和4年度までに未解決であった、直方体要素を用いた3次元有限要素法の誤差評価および4階微分に関わるノルム不等式の精密評価については、引き続き解決に向けて研究を進め、令和4年度までに想定以上の進展が見られた、2次元および3次元単体上の補間誤差解析の一般理論については、精度保証付き数値計算への応用を目指す。その他、線形化逆作用素評価の効率化や固有値問題の精度保証の効率化、放物型方程式の精度保証付き数値計算等、当初の計画通りに得られた補間誤差評価についても、実際の非線形方程式へのさらなる応用を考えていく。 また、令和5年度は最終年度であるので、研究成果のとりまとめと海外を含めた学会等での成果発表を積極的に行う。
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