研究課題/領域番号 |
20H01868
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
池田 昌司 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (00731556)
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研究分担者 |
水野 英如 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (00776875)
齊藤 国靖 京都産業大学, 理学部, 准教授 (10775753)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2020年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 構造ガラス / 物理ゲル / 粉体 / ガラス物理 |
研究開始時の研究の概要 |
我々の身の回りには、構成要素が乱雑に配置したまま固化してしまった物質が多数ある。その代表的な形態として、(1)構造ガラス、(2)物理ゲル、(3)粉体の三つを取り上げる。これらの系は全て、乱れた粒子配置のまま固化した物質と言えるが、それぞれ(1)高密度な斥力粒子系、(2)低密度な引力粒子系、(3)散逸粒子系、という特徴を持つ。本研究では、大規模なシミュレーションや理論的な考察により、これらの系の低エネルギー励起の性質を明らかにする。さらにその知見に基づいて、特異な固化動力学や弾性・塑性を物理的に理解することを目指す。
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研究成果の概要 |
我々の身の回りには、多種多様な構造的に乱れた系がある。シリカガラスや高分子ガラスなどの高密度なランダム固体である「構造ガラス」、高分子ゲルやコロイドゲルなどの低密度なランダム固体である「物理ゲル」、砂山などの散逸的なランダム固体である「粉体」が代表例である。本研究では、近年大幅に理解が進んだ構造ガラスの低エネルギー励起の理解に基づいて、構造ガラス・物理ゲル・粉体について系統的な研究を行った。特に、これらの系の粘弾性やレオロジーなどの力学物性や緩和過程の動力学について、新規な理論的結果を多数得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
構造ガラス・物理ゲル・粉体は、自然界に遍在する物質群である。従来研究では、これらの物質群が個別的に研究されてきた。一方で本研究では、ガラス系の低エネルギー励起の理解の進展に基づき、これらの物質群を同じ土俵上で系統的に研究した。各研究で得られた成果は、多くの学術雑誌に公表されている。例えば、異常粘性散逸の理論、Johari-Goldstein緩和の理解、物理ゲルの低エネルギー励起の解明など、新規かつ独自な成果が多く、その学術的意義は高い。さらに本研究の統一的なアプローチは、これらの物質群に対する俯瞰的な視座を提供しており、そこに独自の学術的・社会的意義がある。
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