研究課題/領域番号 |
20H01874
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
栗田 玲 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (20579908)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
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キーワード | ソフトマター / 泡沫 / 非平衡 / 動的性質 / ジャミング / 拡散 |
研究開始時の研究の概要 |
気泡が液体に内包された状態である泡沫は,食品や洗剤,化粧品,薬品などの日常生活だけでなく,製造過程や生態系などでも利用されている.しかしながら,泡沫の物理的性質に対する研究は少なく,未解明な問題が多く残されている.本研究課題では,泡沫内への油拡散,外場応答について実験研究を行い,ミクロな構造とマクロな動的特性の関係を調べる.油拡散では内部構造の空間不均一性が重要となり,外力応答では泡沫の連続体としての性質が明らかになる.さらに,泡沫の3つの状態との関係性を解明し,泡沫の基礎物理構築を目指す.
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研究成果の概要 |
泡沫に少量の水を加えたときの内部構造が変化する様子(構造緩和)を観察し、気泡の大きさのばらつきによって,構造緩和の仕方が大きく変わることを発見しました。このような緩和過程は、泡沫の力学物性に深く関わっています。シェービングクリームなどの泡沫の塗り広げやメレンゲなどの食感といった日常的な応用だけでなく,消火剤の噴出といった災害関連分野まで広い範囲にわたって応用されることが期待されます。一方で、この緩和過程はジャミングと呼ばれるガラスの分野にも深く関わっています.今回の研究成果は,泡沫の応用を広げるだけでなくガラス分野の研究発展にもつながる重要な発見であるといえます。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
泡沫は、食料品や化粧品、洗剤、断熱材といった日常的によく見かけることができる状態です。また、泡沫は断熱性といった気体の性質と拡散という液体的な性質,構造を支える固体的な性質をあわせ持ち、産業的にも重要です。本研究成果により、泡沫の力学特性に対する理解が産業への応用につながる期待できるものと考えています。また,泡沫だけでなくガラス分野にとっても重要な成果が得られ,ガラス分野の研究発展にもつながることが期待されます。
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