研究課題/領域番号 |
20H01876
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
岩下 靖孝 京都産業大学, 理学部, 准教授 (50552494)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 13,520千円 (直接経費: 10,400千円、間接経費: 3,120千円)
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キーワード | コロイド分散系 / 異方性粒子 / アクティブマター / 絡み合い / レオロジー / コロイド粒子 / フォトリソグラフィ / コロイド / 非平衡 |
研究開始時の研究の概要 |
絡み合い形状を系統的に設計したコロイド粒子を作成し、非平衡系における絡み合い相互作用の役割を実験により解明する。まず通常の熱運動する粒子分散系の流動・変形下の挙動について調べ、次に能動運動粒子の分散系(アクティブマター)の挙動を調べる。前者は粒子運動自体は受動的だが、後者は各粒子自体が非平衡開放系であり、大きく異なる非平衡性を持つ。この2つの系の結果を比較することで、非平衡な凝縮系一般における絡み合い効果の理解へと繋げる。
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研究成果の概要 |
絡み合い形状のようなコロイド粒子の大きな異方性が、流動・変形・自己駆動といった力学的非平衡下において、粒子や粒子分散系の静的・動的な性質にどのように影響するのかを調べた。その結果、ずり流動場下の粒子分散系において、個々の粒子の挙動を高速度カメラで直接的に観察できる顕微レオメータ系を構築し、形状に強く依存した粒子配向などの特徴的な挙動を見出すことができた。また、エネルギーを使って自ら運動する自己駆動粒子が、形状に依存した従来にない非平衡・非線形挙動を示すことを発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コロイド粒子間の相互作用において、粒子形状は非常に重要な役割を果たし得るが、球からかけ離れた大きな異方性の影響は十分に解明されていない。これを解明するには、粒子レベルの挙動と巨視的な挙動を結びつける必要があり、本課題の顕微レオメータでの研究は有用なものであると言える。また、自ら運動する自己駆動能を有する粒子系は、アクティブマターとして近年盛んに研究されている。本研究の成果は、大きな異方形状が質的に新規な粒子挙動を生み出すことを示している。よって、これらの成果は、流動特性などの物性制御、マイクロマシンへの応用、微生物などの能動個体の挙動の解明など、様々な基礎研究への貢献が期待できる。
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