研究課題/領域番号 |
20H01879
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14010:プラズマ科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井 通暁 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (00324799)
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研究分担者 |
小野 靖 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (30214191)
神尾 修治 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (80705525)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2021年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 磁気リコネクション / 電子加速 / 球状トカマク |
研究開始時の研究の概要 |
天体プラズマや核融合プラズマといった高導電率磁化プラズマ中の大域的な構造形成とエネルギー変換をもたらす磁気リコネクション現象について、特にリコネクション磁場に直交する磁場成分(ガイド磁場)が存在する場合の電子加速・加熱のメカニズムとして予想されている電場直接加速機構と一次フェルミ加速に類する機構の発現・抑制メカニズムを実験的に検証し、その効率を外部から制御する手法を確立して応用に結び付けようとするものである。
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研究成果の概要 |
トーラスプラズマ合体実験において発生する高ガイド磁場下での磁気リコネクション現象に対して、下流域の電気的境界条件を変化させる手法を開発し、荷電粒子の直接加速をもたらす磁力線方向電場を高速制御することに成功した。磁力線方向電場の増加が荷電粒子の加速効果を促進することを確認し、磁気リコネクションに伴うエネルギー変換過程を変容させうることを実証した。磁力線方向電場はリコネクション誘導電場と、それを打ち消す面内静電場の合成であるが、下流域の面内静電場は上流域の影響を強く受けていることから、磁気リコネクション現象を巨視的に捉える必要があることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
磁気リコネクション現象において、静電場は受動的な役割を果たすと考えられることが多かったが、本研究は室内実験の利点を活かして静電場を主体的に取り扱うことによって、その役割を明確化し、磁気リコネクションにおけるエネルギー変換機構の解明に寄与できた。また、高ガイド磁場下での磁気リコネクションにおいて解放された磁気エネルギーを、磁力線に平行方向の電子/イオンの運動エネルギーへと変換させうることは、磁場閉じ込め核融合プラズマの初期加熱やフロー形成への応用が期待される。
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