研究課題/領域番号 |
20H01885
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14020:核融合学関連
|
研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
大矢 恭久 静岡大学, 理学部, 准教授 (80334291)
|
研究分担者 |
芦川 直子 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 准教授 (00353441)
染谷 洋二 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 六ヶ所研究所 核融合炉システム研究開発部, 主幹研究員 (20589345)
波多野 雄治 富山大学, 学術研究部理学系, 教授 (80218487)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2020年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
|
キーワード | プラズマ駆動透過 / 同位体効果 / 水素同位体移行 / プラズマ対向壁 / プラズマ対向材 |
研究開始時の研究の概要 |
核融合炉プラズマ対向材料タングステンから真空容器を跨ぐ核融合炉システムにおいて、燃料となるトリチウムを含む水素同位体(H,D,T)の移行挙動に関連する物理定数(透過係数、溶解度等)を、水素同位体の存在比を考慮して明らかにするとともに、その水素同位体効果を解明する。 原型炉プラズマ対向材へはプラズマ側からTとDが入射するとともに冷却水から流入するHの移行も想定されるため、双方向の水素同位体移行挙動やその物理定数について水素同位体を考慮して明らかにする。これらを活用し、精度の高い水素同位体移行シミュレーションを構築し、種々の環境での水素同位体移行評価を行う。
|
研究成果の概要 |
プラズマ対向壁におけるプラズマ駆動透過に及ぼす水素同位体移行挙動について水素同位体を考慮して明らかにした。非照射タングステンでは800K以下の低温では高い水素同位体効果が見られ、H:Dの透過フラックス比が2:1になるが、900Kを越える高温ではH:D透過フラックスはほぼ1:1になった。一方、中性子照射タングステンでは低温での透過フラックスはH:D=3:2程度になり、高温でも大きな変化が見られなかったことから、照射欠陥が水素同位体透過に影響を及ぼしていると考えられる。一方、非照射タングステンにHe混合プラズマを照射した場合にはHe非混合プラズマ照射と比較して、同位体効果に大きな違いはなかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
核融合炉プラズマ対向壁での水素同位体透過に及ぼす水素同位体効果について明らかにしてきた。低温では水素透過に大きな同位体効果があることが明らかになり、実際の核融合炉でDTプラズマ燃焼の際には壁温度や照射損傷により水素同位体ごとの透過フラックスが変化することから、核融合炉燃料透過制御シミュレーションに必要な知見を得ることができた。
|