研究課題/領域番号 |
20H01889
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14020:核融合学関連
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
菱沼 良光 核融合科学研究所, 研究部, 准教授 (00322529)
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研究分担者 |
嶋田 雄介 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (20756572)
菊池 章弘 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, グループリーダー (50343877)
小黒 英俊 東海大学, 工学部, 講師 (90567471)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 核融合炉 / Nb3Sn線材 / 内部補強 / 固溶強化機構 / 高Jc化 / Nb3Sn / 核融合 / 高強度化 / 内部強化 / 固溶強化 |
研究開始時の研究の概要 |
ITER以降の原型炉における超伝導マグネットに対して実用性及び生産性に優位なブロンズ法Nb3Sn極細多芯線の高強度化が切望されている。 これまでに、従来の外部補強による高強度化ではなく、金属学的相変態論に基づく固溶強化機構を利用した三元系ブロンズ(Cu-Sn-In)による新しく簡素な高強度化に成功し、最高の機械強度を示した。しかし、超伝導特性に大きく影響するブロンズ母材中の初期Sn量の低下が明らかになった。 当該研究では、これまでに得られた成果を更に高度化する目的で、高Sn濃度合金等を配置した外部Sn拡散等を駆使することで高超伝導特性と高強度を両立した革新的ブロンズ法の実現を目指す。
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研究実績の概要 |
超伝導特性と機械特性を両立する内部補強Nb3Sn線材を実現するための線材構成を目的に、高濃度Sn組成のCu-Sn-In三元系合金と高濃度In組成のCu-In合金をそれぞれ溶製し、これらの組み合わせによるハイブリッド線材母材を検討した。 令和3年度にて、14wt%Snと固定したCu-Sn-In合金の高温での伸び特性から明らかにしたCu-14wt%Sn-3wt%In-0.3wt%Ti三元系合金を再溶製した。また、5wt%In、10wt%In及び15wt%Inの高濃度In組成を有する各種Cu-In二元系合金を溶製し、Cu-14wt%Sn-3wt%In-0.3wt%Ti三元系合金とこれらのCu-In二元系合金を組み合わせた母材を作製するための部材加工を実施した。その後、これらの部材を用いたNb/Cu-14wt%Sn-3wt%In-0.3wt%Ti/Cu-Inの種々の拡散対の設計を進めながら種々の拡散対を作製し、真空熱処理を実施した。熱処理後の拡散対をSQUIDによる磁化特性から臨界温度を評価した。組み込んだCu-In二元系合金のIn組成の増加に伴って臨界温度特性が若干低下する傾向が見られた。一方、高磁場下での臨界電流特性の測定と微細組織観察を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
超伝導特性と機械特性を両立するためには、Cu-14wt%Sn-3wt%In-0.3wt%Ti三元系合金とCu-In二元系合金を組み合わせた母材の設計は重要である。 令和3年度にて導入したスウェ-ジング加工機にて、幅広く拡散対の試作が展開できるので、コロナの影響による遅れを取り戻す。
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今後の研究の推進方策 |
Cu-14wt%Sn-3wt%In-0.3wt%Ti三元系合金とCu-In二元系合金を組み合わせた拡散対の超伝導特性(臨界温度特性や高磁場下での臨界電流特性)及び微細組織の評価を進め、最適な組み合わせを見出し、今後の実規模線材の設計に反映させる。 また、先行研究にて試作したNb/Cu-10wt%Sn-5wt%In-0.3wt%Ti極細多芯線の機械特性の評価を進め、今後製造する実規模線材の評価基準を確定させる。
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