研究課題/領域番号 |
20H01901
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
村瀬 孔大 京都大学, 基礎物理学研究所, 特任准教授 (00839433)
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研究分担者 |
井岡 邦仁 京都大学, 基礎物理学研究所, 教授 (80402759)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2021年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | マルチメッセンジャー / ニュートリノ / ガンマ線 / 宇宙線 / 超高エネルギー宇宙線 / 宇宙線 (理論) / 素粒子(理論) / 宇宙物理(理論) / 原子核(理論) / 理論天文学 / 活動銀河 / ガンマ線バースト / 宇宙線(理論) / 宇宙線(理論) / 宇宙物理(理論) / 素粒子(理論) / 原子核(理論) |
研究開始時の研究の概要 |
高エネルギー宇宙ニュートリノの発見は宇宙粒子物理学におけるブレークスルーをもたらし、天体現象や素粒子物理を探るための新たな道が開かれた。一方でその起源と生成機構は大きな謎となっており、それらを解明することは50年来の問題である超高エネルギー宇宙線の起源にも関わるため重要である。近年村瀬らは高エネルギーニュートリノとガンマ線、超高エネルギー宇宙線の間の関係を理論的に明らかにし、三種の高エネルギー宇宙粒子の主な起源が統一的に説明できる可能性を示した。本研究では宇宙粒子大統一モデルの精査を行うと共に、超巨大ブラックホールの近傍や超新星などの極限天体で高エネルギー粒子生成が起きている可能性を検証する。
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研究成果の概要 |
宇宙から飛来する超高エネルギー宇宙線、ニュートリノ、ガンマ線の関係を調べ、ニュートリノ、X線及びガンマ線背景放射、超高エネルギー宇宙線を活動銀河によって統一的に説明する新理論を提案した。また高エネルギーニュートリノと超高エネルギー宇宙線が同一天体由来である可能性を一般的に考察し、低光度ガンマ線バーストなどの突発天体について現時点での観測的制限と将来の観測可能性を明らかにした。ジェットを持つ活動銀河で宇宙線原子核が超高エネルギーまで加速できることを示し、光と反応して作るニュートリノとガンマ線の詳細な計算に成功した。また史上最も明るかったガンマ線バーストでの超高エネルギー宇宙線加速の兆候を調べた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超高エネルギー宇宙線の起源と高エネルギーニュートリノの起源は宇宙粒子物理学における重大な問いであり、その統一描像は魅力的な可能性である。活動銀河による統一的描像は、IceCubeニュートリノ観測所による近傍銀河NGC1068からの高エネルギーニュートリノ検出の結果とも整合的であり、将来のニュートリノやガンマ線観測計画、粒子加速の理論的研究にも刺激を与えている。一方、ガンマ線バーストも超高エネルギー宇宙線の加速天体として依然有力な候補であり、近年高エネルギーガンマ線が検出されたことで再脚光を浴びている。研究成果は今後のマルチメッセンジャー観測による検証に指針を与えるものといえる。
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