研究課題/領域番号 |
20H01923
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
市川 雄一 九州大学, 理学研究院, 准教授 (20532089)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
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キーワード | エキゾチック核 / 核構造 / スピン / RIビーム / 核モーメント |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、分散整合二回散乱法によって生成したスピン整列RIビームを用いて、特異な核構造が示唆されているエキゾチック核の励起状態の核電磁モーメント測定を行う。測定対象は励起状態の異常な変形が示唆されている99Zrの電気四重極モーメント、および二重閉殻の特殊性が示唆されている130Sn、132Snの磁気双極子モーメントである。これらの核モーメント実験値を用いて特異核構造の発現メカニズムを微視的観点から明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究では、分散整合二回散乱法によって生成したスピン整列RIビームを用いて、特異な核構造が示唆されているエキゾチック核の励起状態の核電磁モーメント測定を行い、特異核構造発現メカニズムを微視的観点から明らかにする。測定対象は99Zrの電気四重極モーメントおよび130Sn、132Snの磁気双極子モーメントである。 2022年度に理化学研究所RIBFにおいて、99Zrの核モーメント測定実験を行った。実験に向けて実験セットアップの作製、二次標的の作製、データ取得系の開発を行った。ただし、購入を予定していたORTEC製の平板型Ge検出器が2台、業者のミスにより製作が遅れ納入されず、性能的にかなり劣る旧型検出器を用いて実験に臨まざるを得なかった。 当該実験においては分散整合二回散乱法を用いて、1次ビーム238Uから100Zrを経由し、二次標的んにおける一中性子抜き取り反応によって99Zrビームを生成した。電気四重極モーメント測定に先駆けて、まずは99Zrを銅標的に停止させ、外部静磁場印加下での時間微分型摂動核分布(TDPAD)法によるスピン整列度の確認および磁気双極子モーメントの再測定を行った。この測定でおよそ10%程度のスピン整列生成を確認したため、電場勾配を持つジルコニウム単結晶をビーム停止試料として用いる電気四重極モーメントの測定を行った。この測定では電気四重極モーメントと標的中の電気勾配との相互作用により、核スピンの摂動が生じる。この摂動に伴うガンマ線の放出角度時間変化をGe検出器を用いて測定した。 実験後はこれらの実験データの解析を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
業者のミスにより想定していた検出器の不調達という予想外の事態はあったものの、RIBFにおける実験はなんとか遂行することができ、実験データは取得したため。
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今後の研究の推進方策 |
得られた99Zrの核モーメント測定の実験データ解析を進める予定である。得られたスピン整列度の値の評価、磁気双極子モーメントの決定をし、最終的に電気四重極モーメントの決定へとつなげたい。 また、今後予定されている130Snの磁気双極子モーメント測定に向けて、実験セットアップのアレンジ、二次標的の作製などを行う予定である。
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