研究課題/領域番号 |
20H01928
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 京都大学 (2021-2023) 東京大学 (2020) |
研究代表者 |
堂園 昌伯 京都大学, 理学研究科, 助教 (60616259)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 対相関 / 対振動 / 対凝縮 / 核子対移行反応 |
研究開始時の研究の概要 |
自然界に存在する豊かな物質は、多様な「相」により生み出されており、その発現機構を探るのは物質科学の重要な目的の一つである。このような例のうち、原子核の核子対凝縮では、発現すれば現れるはずの2 種類の素励起モードのうち、1 つが実験的に確立していないという根本的な問題を抱えている。本研究の目的は、核子対凝縮のヒッグスモードとして考えられている対振動の存在を実験的に確定することである。このために、対振動の最高感度測定を可能とする「無反跳反応」を用いる。本研究課題で開発するビーム制御法を、既存の装置と組み合わせることで、これまで不可能であった無反跳反応の測定を実現させる。
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研究成果の概要 |
自然界に存在する豊かな物質は、多様な「相」により生み出されており、その発現機構を探るのは物質科学の重要な目的の一つである。このような例のうち、原子核の核子対凝縮では、発現すれば現れるはずの二種類の素励起モードのうち、一つが実験的に確立していないという根本的な問題を抱えている。本研究では、残る一つのモードである「対振動」の存在を確定するため、対振動の最高感度測定を可能とする「(α,6He)反応」を着想し、そのための測定手法を確立した。また、実証実験を行った結果、新反応の対振動測定に対する有効性が示された。これにより、対振動の本格的な測定に向けて目処がついたといえる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で確立した手法により、原子核の対振動の実態が明らかになれば、核子対凝縮のヒッグスモードに関する議論が初めてできるようになり、凝縮の発現機構の理解が一歩進む。さらに、そこから核子対凝縮の性質も定量化できる可能性があり、理論モデルの精緻化を促すと予想され、例えば中性子星の内部構造の理解にもつながる。
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