研究課題/領域番号 |
20H01975
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17020:大気水圏科学関連
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
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研究分担者 |
亀崎 和輝 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 研究員 (00910142)
服部 祥平 東京工業大学, 物質理工学院, 研究員 (70700152)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
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キーワード | 硫黄同位体 / 硫化カルボニル / 大気化学モデリング / 人為起源 / 人為活動 / 硫黄同位体比 |
研究開始時の研究の概要 |
硫化カルボニル(COS)は成層圏硫酸エアロゾルによる地球の冷却効果の一因となる他、炭素収支の定量的見積もりの間接指標となる。しかし、COSの生成源のうち70%以上の起源が不明と指摘され、過去から将来にわたる成層圏硫酸エアロゾル量の推定や、COSを用いた一次生産量の評価を困難にしている。そこで本研究では、数値モデリング手法に基づく大気硫黄循環の解析に、COSの起源を区別できる硫黄安定同位体組成情報を組み合わせて、COSミッシングソースを特定し、全球COS収支を解明する。また、全球COS動態モデルを構築することで、人間活動の変化が対流圏COS動態・成層圏硫酸エアロゾル量を通じて気候変動に与える影響を評価・予測する。
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研究成果の概要 |
2022年度はCOS濃度測定装置(MIRAPico)について調整を行い、大気観測を可能にした。森林サイトとつくばにおいて長期的な観測を実施した。しかし、鏡面の汚れが原因で装置が不安定になる現象が見られたので、鏡面洗浄を行った。返却後、得られた結果の校正を行なった。これまでの観測結果をまとめて論文化準備中である。COSの起源となるCS2の酸化過程について1Dモデルで研究を行った。対流圏下部においてUV-A紫外線はCS2の光励起反応を起こすことを明らかにし、これまでモデル研究では考慮されてこなかったCS2からOCSへの酸化過程を論文の形でJGR(Atmosphere)に投稿し現在審査中です。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
最も不確実性の高い日本付近においてCOS濃度と硫黄同位体比の観測を実施し、日本がCOS濃度のホットスポットである原因が人為由来である他、COS濃度の連続測定を可能とすることで、短期的なCOS変動要因の解析を行なった。今後モデルシュミレーションに加える際の境界条件として用いることができる。
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