研究課題/領域番号 |
20H01997
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 東京大学 (2022-2023) 九州大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
辻 健 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (60455491)
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研究分担者 |
池田 達紀 九州大学, 工学研究院, 准教授 (00736845)
二宮 啓 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 研究員 (40849923)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | 地震探査 / 人工物の振動 / 地下のイメージング / 地下のモニタリング / 機械学習 / 稠密地震計データ / 地球外の地震計データ / 小型震源装置 / 小型震源装置PASS / 火星の地震計データ |
研究開始時の研究の概要 |
電車線路や幹線道路、建物といった人工構造物は常に振動しており、異なった構造物は、異なった特徴を持つ振動を地盤に伝えている。それぞれの人工構造物の振動の特徴を地震計で捉えることができれば、人工構造物を仮想的な人工震源として扱い、地震探査を実施することができる。本研究では、人工構造物の振動を有効に利用して、環境フレンドリーな超高密度の仮想人工震源ネットワークを構築し、高い解像度で地下のイメージングとモニタリングを実現する手法を開発する。この人工構造物の振動というビックデータの利用により、地震探査が難しいとされる都市部の地下空間イメージングが可能になり、都市部での断層や地質評価を行う。
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研究成果の概要 |
人工構造物の振動を利用して、超高密度の仮想人工震源ネットワークを構築し、高解像度で地下の可視化とモニタリングする手法を開発した。また同様の手法を利用することで、月や火星といった人工震源や地震計が少ない環境でも仮想的な人工地震探査データを構築することに成功した。さらに人工構造物からの振動の利用が難しい場合に向けて、小型震源装置を開発した。この装置は微弱な信号を繰り返し発振し、それを重合することで遠くまで信号を伝達できる。小型震源装置の振動を井戸に設置した光ファイバ(DAS)で記録したところ、信号が地下1kmに到達することを確認でき、地中貯留したCO2のモニタリングにも利用できることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発したデータ解析手法により、低コストかつ環境に優しい方法で、地下のイメージングやモニタリングを実施することが可能となった。また震源の数を増やすことができ、空間解像度の高い結果を得ることが可能となった。この方法は、地震や火山などの自然災害の予測、道路の陥没などの土木工事に伴う事故の未然防止、大型震源の利用できない都市部での探査、地滑りの事前予測、石油・天然ガス・地熱といったエネルギー資源の効率的な開発、金属鉱物の効果的な開発、二酸化炭素の地中貯留の安全な実施に貢献することが期待される。さらに、これらの技術は地球だけでなく宇宙探査にも利用できる可能性がある。
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