研究課題/領域番号 |
20H01999
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
牛久保 孝行 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(高知コア研究所), 主任研究員 (10722837)
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研究分担者 |
小宮 剛 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (30361786)
清水 健二 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(高知コア研究所), 主任研究員 (30420491)
上野 雄一郎 東京工業大学, 理学院, 教授 (90422542)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
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キーワード | 二次イオン質量分析計 / SIMS / 硫黄同位体 / 硫化鉱物 / 太古代 / MIF / 海底熱水鉱床 |
研究開始時の研究の概要 |
形成されたばかりの頃の地球の環境、生命誕生当時の地球の環境はどの様であったか? 可能な限り初期の地球の様子を正確に把握する事は、その後の地球表層環境の進化、地球に誕生した生物と周囲の環境との相互作用の歴史を理解する上で重要である。 本研究では、古い地質試料(岩石)の中の小さな鉱物・小さな領域に保存されている当時の硫黄同位体比の情報を調べることで、大気組成の変化や生命活動の様子を約40億年前まで遡って明らかにする事を目指している。
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研究実績の概要 |
令和5年度は目標としていた局所硫黄4同位体比分析手法を確立させ、天然試料の分析を行った。約39億年前に形成したと考えられるカナダ・ラブラドル地域の表成岩に含まれる硫化鉱物粒子の硫黄4同位体比を分析した結果、質量に依存しない同位体比分別作用(S-MIF)の痕跡を保存していることが確認できた。さらに、S-MIFの傾向と表成岩の形成環境の違いとの間に相関が見られること、S-MIFの傾向が32~24億年前の表成岩試料に典型的に見られるものとは異なることが明らかになった。S-MIFは、大気中に放出された二酸化硫黄分子が紫外線による光乖離反応で分解される際に形成されることから、S-MIFの傾向の違いは大気組成の違いを反映していると考えられている。我々が取得したデータは、約39億年前の地球大気組成は32~24億年前とは異なっていたことを示している。本研究の結果は国内の研究会で報告し、令和6年度に補足的なデータを取得した上で研究論文をまとめる予定でいる。 局所硫黄2同位体比分析手法を用いた研究では、海底熱水活動で形成したと考えられる硫化鉱物鉱床・黒鉱が持つ硫黄同位体比分布を調べ、硫化鉱物のうち、最も初期に形成されたと考えられる球形構造を持つ細粒の黄鉄鉱集合体が特異に低い34S/32S同位体比(d34S<-20 permil)を持つことを示した論文を発表した。 また、エディアカラ期のShuram Excursionと呼ばれる堆積岩中の炭素と硫黄同位体比が極端に低い値を示す時代の試料について、堆積岩全岩の元素・同位体比組成と堆積岩に含まれる硫化鉱物粒子の硫黄同位体比の比較研究を行い、Shuram Excursionの硫黄同位体比の変動は堆積物中の供給される有機炭素量の変動によって生じていたことを明らかにした。本研究の結果は論文原稿として提出し、現在は査読コメントを踏まえた修正原稿を作成中である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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