研究課題/領域番号 |
20H02024
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
下川 智嗣 金沢大学, 機械工学系, 教授 (40361977)
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研究分担者 |
新山 友暁 金沢大学, 機械工学系, 准教授 (00583858)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 15,990千円 (直接経費: 12,300千円、間接経費: 3,690千円)
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キーワード | 疲労破壊 / 界面 / 転位 / 分子動力学法 / 粒界 / 疲労強度 / 分子動力学 / 繰返し変形 / 間欠塑性 / 異相界面 |
研究開始時の研究の概要 |
疲労破壊は機械構造物の破壊事故の約8割の原因となっているが,未だ解決していない人類の普遍的課題の一つである.特に複相組織材で生じる固執すべり帯(PSB)と異相界面が関与する疲労現象はその理解が遅れている.それは異相界面近傍の格子欠陥の直接観察が困難であるからである.そこで本研究の目的は,分子動力学・連続体ハイブリッド手法を用いて世界最大規模の繰返し荷重下における「異相界面」と「PSBを構成する転位」の相互作用シミュレーションを実施し,異相界面での転位の侵入・分解・通過の重畳現象により生じる疲労破壊のエンブリオ(核形成の起点)の形成機構を解明することである.
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研究成果の概要 |
本研究は,繰返し荷重下における「異相界面」と「固執すべり帯(PSB)を構成する転位」の相互作用を分子動力学法を用いて実施し,異相界面での転位の侵入・分解・通過の重畳現象により生じる疲労破壊のエンブリオ(核形成の起点)の形成機構の解明に挑んだ研究である.まず,界面は転位の吸収サイトとして機能するため繰返し変形に伴い転位密度を減少させ,転位組織の粒径依存性が生じることを示した. 次に,PSBモデルを作成し,繰返し変形下でチャンネル内を運動するらせん転位が粒界に侵入した場合,逆方向の負荷が発生しても界面から転位は再放出されず,界面が疲労破壊のエンブリオ形成に強く影響を与えることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,未だ解決していない人類の普遍的課題の一つである疲労破壊に対する界面の役割,特に,固執すべり帯を構成する転位壁に平行な方向に存在する界面と転位の相互作用を原子シミュレーションを用いて明らかにしたことが最大の成果である.また,この成果は,疲労現象におけるサイズ効果(粒径依存性)や界面構造の影響に対して新たな知見を与えるものであり,今後の疲労破壊の本質的な理解に貢献することが強く期待される.
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