研究課題/領域番号 |
20H02033
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
|
研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
原 祥太郎 千葉工業大学, 工学部, 准教授 (10401134)
|
研究分担者 |
鹿園 直毅 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (30345087)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
|
キーワード | 固体酸化物形燃料電池 / FIB-SEM / 微細構造 / 焼結 / 破壊 / シミュレーション / 破壊特性 / 多孔体 / プロセスシミュレーション / 機械材料・材料力学 / 燃料電池 / 多孔質 / ペリダイナミクス |
研究開始時の研究の概要 |
固体酸化物形燃料電池(SOFC)は,発電効率が高く,市場への浸透が本命視される一方,セラミックス積層体で構成されるため,その脆性的な破壊を防止することが重要課題となっている.本研究では,電極の室温破壊特性を予測できる,新しいシミュレーション技術の確立を目指す.具体的には,SOFC電極を対象とし,① 最新の破壊理論を用いたセラミックス積層体の破壊シミュレーション法の開発,② 収束イオンビーム-走査型電子顕微鏡を用いた積層体内部のき裂進展経路の可視化,③ 室温破壊靭性実験による計算モデルの妥当性検証,を実施する.本研究を通して,高い発電性能と高い靭性とを両立できる電極構造の提示に取り組む.
|
研究成果の概要 |
本研究では多孔体のメゾスケール破壊解析シミュレーターの基盤を開発し,多孔体の破壊特性の空隙率依存性を予測可能とした.並行して,解析の検証を目的として,固体酸化物形燃料電池空気極材料の微小押し込み基礎実験を行い,破壊靱性値の空隙率依存性を求めた.さらに,集束イオンビーム-走査型電子顕微鏡複合装置を用いて,多孔体電極中のき裂進展の様子とその発生メカニズムを明らかにした.また,多孔質電極材料の機械的特性と微細構造との関係を予測できる,畳み込みニューラルネットワークに基づく深層学習の基礎モデルを開発した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
固体酸化物形燃料電池電極の信頼性と耐久性を向上するためには、多孔質電極の脆性的な破壊特性の理解が必要不可欠である。本研究では、集束イオンビームー走査型電子顕微鏡を用いて,微小押し込み試験中に多孔体電極内部に発生するき裂進展の様子とそのメカニズムを初めて明らかにした。さらに,多孔体電極の脆性的にき裂が進展する様子を予測できるシミュレーション技術を構築した。得られた技術を発展させることによって、高靭性かつ安全な燃料電池製造が実現可能となる.
|