研究課題/領域番号 |
20H02037
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
西田 信彦 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 先端基礎研究センター, 嘱託 (50126140)
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研究分担者 |
伊藤 孝 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 先端基礎研究センター, 研究副主幹 (10455280)
森永 正彦 公益財団法人名古屋産業科学研究所, 研究部, 研究員 (50126950)
髭本 亘 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 先端基礎研究センター, 研究主幹 (90291103)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 水素脆化 / ミュオンスピン回転・緩和法 / 鉄鋼の水素脆化 / ミュオンスピン回転緩和法 / 鉄鋼の水素脆性 / 鉄合金水素脆性 / ミュオンスピン緩和 / 鉄合金中の水素拡散 / 鉄鋼水素脆性 / 鉄合金の水素脆性 / 鉄合金中水素拡散 |
研究開始時の研究の概要 |
我々が開発したスピン偏極正ミュオンを用いた新手法により、鉄合金中の水素と主要合金元素の3d、4d遷移金属原子及び酸素、炭素、窒素等との引力又は斥力相互作用、格子に導入された歪みの拡散への影響、捕獲サイトポテンシャルを系統的に測定し、定量的に決定する。この定量的な基礎データと鋼鉄中水素に関する第1原理計算結果とを使い、水素脆性のない高強度鉄鋼材料の開発に貢献する。広い測定時間領域が必要なため、実験は国内J-PARCミュオン施設と海外ミュオン実験施設で行われる。
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研究成果の概要 |
物質中で擬似水素として振る舞う正ミュオン(μ+)を用いて、μ+スピン回転・緩和法により、希薄合金中のμ+の拡散・捕獲を調べた。主要合金元素の3d、4d遷移金属および酸素、炭素、窒素等との水素との引力また斥力相互作用、格子に導入された局所歪の拡散への影響を測定した。実験結果は、密度汎関数法(DFT)計算と比較し、理論の有効性に関する情報を得ることができた。実験は、国内はJ-PARCのミュオン研究施設、高時間分解能を必要とされる実験は、カナダTRIUMF研究所のミュオン実験施設MSSで行われた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
鉄鋼への水素溶解度が小さいために鉄鋼中の水素の拡散・捕獲を微視的に調べられる方法がなかった。μ+SRにより鉄鋼の主要合金元酸素、窒素、炭素と水素との相互作用、局所歪が拡散に及ぼす影響が初めて測定された。密度汎関数法による第1原理計算と定量的な比較が可能であり、理論計算の有効性に知見を与えることができた。 特に鉄鋼中酸素と水素との相互作用が引力であるとの結果を初めて得た。これらは鉄鋼水素脆化の問題理解に大きな貢献をすると考える。
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