研究課題/領域番号 |
20H02042
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18020:加工学および生産工学関連
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
明田川 正人 長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (10231854)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 13,000千円 (直接経費: 10,000千円、間接経費: 3,000千円)
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キーワード | 干渉計 / ステップ変位 / 超安定ステージ / ノイズフロア / pm / 環境要因 / 正弦波位相変調 / 復調 / コムフィルタ / 高速倫理回路 / 光学干渉計 / ピコメートル / 空気揺らぎ / 位置決め / アクチュエータ |
研究開始時の研究の概要 |
光学素子半導体デバイスではその加工精度に10pmを求める時代となりつつあり、このためにはpmまたはそれ以下の変位計測分解能と運動分解能を持つ変位計測制御システムが必要である。この研究ではpmあるいはそれ以下のステップ変位または方形波変位が明瞭に確認できる変位計測制御システムを開発する。変位センサとしてメートル定義に準拠し空気屈折率補償をする多波長レーザ干渉計を用いる。アクチュエータ・案内として圧電素子と平行バネを用いたステージを構築する。環境制御チャンバーを製作し、pm変位計測制御の障壁の原因を究明し除去する。空気中で動作可能なpm変位計測制御システムを見いだす。
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研究成果の概要 |
メートル標準に準拠する2種のレーザ干渉計(ヘテロダイン・正弦波位相変調)とその位相計、及び超安定な平行バネ案内と圧電素子を組み合わせたステージを開発した。その結果どちらの干渉計システムでも10~20pmの機械的ステップ変位を観察できた。また、ノイズフロアも計測し周波数が高い領域(1~MHz)ではノイズ密度が1pm/root(Hz)以下になること、低周波(0.01ー1Hz)では低周波になるほど空気揺らぎの影響が大きいことがわかった。ただし当初狙っていたpmステップ変位の観察には至らなかった。これがこの研究の将来の課題である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義は次のとおりである。1)2種の干渉計(ヘテロダイン・正弦波位相変調)用の高精度(0.1mrad以下の分解能を有する)位相計を高速高精度AD変換器を有するField Programmable Gate Arrayで開発したこと、2)これらと超安定平行バネ圧電素子ステージ及び環境隔離チャンバーの採用により最小10pmの力学的ステップ変位を観察したこと、3)2種干渉計のノイズフロアを観察したこと、である。ただしpmステップ変位の観察には至っていないが、何がこれを阻害しているかの大まかな推論はたてられた。社会的意義としては、10pmステップ変位が実際に実現観察可能であることを示した点である。
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