研究課題/領域番号 |
20H02059
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18040:機械要素およびトライボロジー関連
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研究機関 | 高知工科大学 |
研究代表者 |
蝶野 成臣 高知工科大学, システム工学群, 教授 (20155328)
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研究分担者 |
辻 知宏 高知工科大学, システム工学群, 教授 (60309721)
西脇 永敏 高知工科大学, 環境理工学群, 教授 (30237763)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
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キーワード | 液晶 / 非ニュートン流体力学 / 圧電効果 / MEMS / 圧電特性 |
研究開始時の研究の概要 |
ひずみを与えると電気が発生する圧電効果は固体特有の現象として広く知られており,既に着火装置等に実用化されているが,液晶の圧電効果については未知の部分が多い.本研究は数値計算と実験によって液晶の発現メカニズムを解明し,それに基づいて効果的な圧電条件を見出す.さらに,ひずみを高い効率で電荷に変換できる新規な液晶を化学合成することで,高電荷量の発電現象に資する基盤技術の創出を目指す.
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研究成果の概要 |
分子動力学計算によって、分子のアスペクト比、温度、せん断速度の影響を定量化すると同時に、連続体力学計算も行った結果、せん断面内で回転運動していた一部の液晶分子が、トルクを受けることである閾値以上のせん断歪みを受けると、そのトルクを下げるためにせん断面外に配向することを見出した。この面外配向現象が圧電効果の発現に関連していると推測した。 Leslie-Ericksen理論を用いて、粘弾性係数と発生せん断力の関係を数値計算によって調べた。L-E理論には、液晶分子の姿勢に依存する粘弾性係数が9個ある。この中で、圧電特性に支配的なものを見出すことによって、圧電特性に優れた新規液晶の合成を試みた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々の周囲には、微小ではあるが未利用なエネルギーが多数存在しており、これらを電気エネルギーに変換できる新技術の創出と、高効率変換が可能な新しい物質の創製が求められている。 液晶は弾性率が低い柔らかい物質「ソフトマター」であり、巨視的には通常の液体のように振る舞うが、微視的には結晶の異方性を有しているので、圧電効果を発現すると予想される。つまり、省資源・省エネルギー化に貢献するだけでなく、電力供給が困難な環境下で、センサー等の電子デバイスのユビキタス自立電源としても期待される。応用形態としては、軸受けの潤滑剤として用いる軸受け発電や、歩行や車両の踏圧で発電する発電床を想定している。
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