研究課題/領域番号 |
20H02074
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
大西 領 東京工業大学, 学術国際情報センター, 准教授 (30414361)
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研究分担者 |
松田 景吾 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 付加価値情報創生部門(地球情報科学技術センター), 副主任研究員 (50633880)
Kolomensk Dmitry 東京工業大学, 学術国際情報センター, 特任准教授 (00813924)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
2023年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 微気象予測 / 超解像 / 深層学習 / 数値流体力学シミュレーション / 熱流体計算 / 深層ニューラルネットワーク / 乱流熱物質拡散 / 数値シミュレーション / 乱流熱輸送 / 数値流体シミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
最優先で、3次元超解像の乱流熱輸送現象に対する技術的フィージビリティーを明らかにする。2次元超解像では、4倍の超解像器を学習させるためにGPUボード1枚を使って約1日かかった。それらを単純に3次元化するとそれぞれ計算コストが甚大になるため、東工大のTSUBAME3.0などのGPUスパコンを用いることで、学習を実施できることを確認する。技術フィージビリティーを明らかにした上で、実際に3次元超解像シミュレーションを開発し、理想大気環境下の乱流熱輸送、および、実在大気環境下の乱流熱輸送、に対してその有効性を明らかにする。
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研究実績の概要 |
2022年度は、過年度に開発した3次元超解像器のプロトタイプの評価と改良を行った。まず、学習及び評価用のデータセットの拡大再構築を行った。具体的には、東京都心部、大阪中心部、仙台市などを対象とした実在街区に対するLarge-eddy simulationをスーパーコンピュータ上で多数実施し、高解像度データと低解像度データのセットを取得した。3次元超解像のためには3次元データが必要であり、3次元の高解像度データは容量が非常に大きい。そのため、全てのデータを保存していたのでは容量が大きくなり過ぎた。何度も試行錯誤の上、必要十分、適切なデータセットを構築した。得られた学習と評価用データセットを用いて3次元超解像の評価と改良を行っていくだけでなく、適用の拡大も開始した。これまでには主にスカラー量を対象に超解像技術を開発してきたが、今年度は風速というベクトルの超解像も行った。シミュレーションと学習の実施には東工大のTSUBAME3.0などのGPUスパコンを用いた。超解像の2次元から3次元への拡張だけでなく、ニューラルネットワークに物理を学習させる方向への拡張も行った。実際、回転対称性という物理原則を考慮したニューラルネットワークに関する成果を論文発表できた。また、構築した3次元データセットを使って、3次元超解像に関しても質量保存則を考慮すること、および多変量同時に超解像することの優位性を論じた論文を投稿した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
何度も試行錯誤の上、3次元の学習データセットを構築し、そのデータセットを使って、3次元超解像に関しても質量保存則を考慮すること、および多変量同時に超解像することの優位性を論じた論文を投稿するに至っている。
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今後の研究の推進方策 |
数値シミュレーションと機械学習の融合という新しい取り組みに対して、研究グループ内外の研究者と密に連携しながら、技術開発を進める。学習のための計算コストが増大しつつあり、東工大の保有するTSUBAME3.0などのGPUスパコンを有効活用していく必要がある。
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