研究課題/領域番号 |
20H02075
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 神戸市立工業高等専門学校 |
研究代表者 |
瀬戸浦 健仁 神戸市立工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (90804089)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2020年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
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キーワード | 局在表面プラズモン / 光熱変換 / サーモプラズモニクス / 窒化チタン / 局所加熱 / MEMS / マイクロ・ナノデバイス / 局在プラズモン / プラズモニクス / プラズモン / 遷移金属窒化物 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、光を吸収してナノ領域で発熱する「熱プラズモニクス材料」を用いて、熱工学の観点から極限まで加熱効率を追求したマイクロ熱反応器を開発する。熱プラズモニクス材料としては、高温時に非常に優れた物性を示すことが最近示唆されている、遷移金属窒化物のナノ粒子を用いる。このナノ粒子を、発熱効率を最大化するアレイ状の配置で微細流路中に組み込むことでマイクロ熱反応器を作製し、各種の化学反応の劇的な促進を実現する。
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研究成果の概要 |
本研究ではまず、局在表面プラズモン共鳴によって可視~近赤外波長域の光を極めて効率よく吸収し熱に変換する「窒化チタンナノ粒子」の基礎的な特性(光熱変換の効率および制御性における、ナノ粒子のサイズ依存性や形状依存性)を数値計算および実験の両面から明らかにした。そしてこの知見をもとに、窒化チタンナノ粒子を基板上にマイクロメートルオーダーで周期的に配置した「高効率マイクロ光熱変換デバイス」を設計および製作し、各種の熱反応を実際に誘起する実証実験を行うことで、本デバイスによって微小領域の光加熱が有効に行えることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
先行研究でも、貴金属ナノ粒子を光照射によってナノ熱源として用いる報告は多数あるが、表面融解というナノ粒子に特有な低温での融解とそれによる形状変化のために、応用に際して実用上の上限は550K程度であった。 本研究では実験および計算の両面から、元来融点が極めて高い窒化チタンナノ粒子を用いれば、1400~2000K程度の高温でもナノ粒子を熱源として利用できることを明らかにした。また窒化チタンナノ粒子を用いれば、照射光の波長や偏光によってナノ~マイクロ領域の狙った箇所だけを選択的に加熱できることも初めて明らかにしており、微小領域の高効率なリモート加熱技術として大きな成果が得られたと言える。
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