研究課題/領域番号 |
20H02076
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
藤井 宏之 北海道大学, 工学研究院, 助教 (00632580)
|
研究分担者 |
西村 吾朗 北海道大学, 電子科学研究所, 助教 (30218193)
渡部 正夫 北海道大学, 工学研究院, 教授 (30274484)
小林 一道 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (80453140)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 14,560千円 (直接経費: 11,200千円、間接経費: 3,360千円)
|
キーワード | 生体内光伝播 / ふく射輸送理論 / 光学特性値 / 生体模擬溶液 / 干渉効果 / 電磁波散乱理論 / 近赤外分光法とイメージング / 輻射(ふくしゃ)の干渉効果 / 干渉散乱理論と輻射輸送論 / 輻射輸送の普遍性 / 分光法と光イメージング / ふく射の干渉効果 / 干渉散乱理論とふく射輸送理論 / 干渉効果とふく射輸送の普遍性 / 光イメージング,分光法,光治療 / ふく射場の干渉機構 / 干渉散乱理論とふく射輸送モデル / ふく射輸送の時空間スケールの普遍性 / 光イメージングと光治療 |
研究開始時の研究の概要 |
生体光イメージング技術の開発が進められ,がん部位の非侵襲診断や非侵襲治療などに応用されている.この技術の発展のためには,生体内の光伝播を明らかにする必要がある.本研究では,生体を模擬した高密度なコロイド溶液に対して,光エネルギーとしてのふく射の輸送モデルの高度化,そして,極短パルスレーザー光源による光強度計測を実施する.ふく射の干渉効果が光伝播に及ぼす影響について理論,数値計算,実験より明らかにする.
|
研究成果の概要 |
本研究では、生体を模擬した高密度なコロイド溶液に対して、ふく射の干渉効果を組み込んだふく射輸送モデル(輸送モデル)を新たに構築した上で、ふく射の干渉効果が及ぼす光伝播への影響を理論、計算、実験より調べた。干渉効果が光散乱特性だけでなく、ふく射輸送の特性時間等にも強く影響を及ぼすことを明らかにした。また、散乱特性と特性時間の体積分率依存性を簡潔に記述するモデル式を開発した。モデル式より散乱特性と特性時間を解析し、単一散乱因子と干渉因子を評価した。これら因子より無次元解析し、一つの曲線上に結果が一致することを示した。これは、干渉効果に波長や粒径分布などに依らない普遍性が存在することを示唆する。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近赤外波長帯域の光による生体イメージングや治療において、生体内の光伝播を定量的に予測することが重要である。しかし、近赤外光は生体により強く散乱され、光伝播の予測を困難とする。基礎研究として、生体を模擬した溶液である高濃度なコロイド溶液の光散乱特性を調べることが重要である。高濃度なコロイド溶液では、散乱体間の距離が短く、散乱波は干渉し、光散乱特性に強く影響を及ぼす(干渉効果)。本研究では、干渉効果が光散乱特性だけではなく光伝播にも顕著にあらわれることを示した。さらに、干渉効果の普遍的な性質も見出した。本研究の成果は散乱光によるイメージングや治療の開発や社会応用において有用な知見である。
|