研究課題/領域番号 |
20H02084
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
花村 克悟 東京工業大学, 工学院, 教授 (20172950)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | 近接場ふく射輸送 / 波長制御 / 光起電力発電 / エネルギー変換 / 薄膜半導体電池 / 波長選択吸収 / 波長選択放射 / 波長選択光起電力電池 / ファブリペロー干渉 / 表面プラズモン / 近接場光 / 熱光起電力発電 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、薄膜状の光起電力半導体を裏面側の基板電極と光入射側のナノグリッド電極により挟み込み、ナノピラーアレイ構造を有する加熱面と数百nmの真空隙間を隔てて向い合せ、ピラー側面とグリッド電極側面に生ずる表面プラズモンとそれらの高さとのファブリペロー干渉により、発電に寄与する波長範囲のみを選択的に増強および吸収することによって高効率かつ高密度な近接場光起電力発電を構築することを目的とし、数値計算により期待される選択波長近接場ふく射輸送の増強機構を明らかにするとともに、ナノグリッド電極・薄膜半導体・基板電極の3層構造光起電力電池を製作し、そのシャープな波長選択性や発電密度の高度化を試みる。
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研究成果の概要 |
赤外域における波長選択近接場光を用いた光起電力発電を目指し、グリッド状電極、pn接合薄膜GaSb層、裏面電極の3層構造電池を作製し、空乏層厚みに匹敵する薄膜GaSb半導体においてもそのバンドギャップ近傍のみの波長帯において発電できることを示した。また、金属‐絶縁体‐金属の3層構造の波長選択放射体と組合せ、波長選択近接場光輸送により、バンドギャップ波長近傍において黒体表面間の4倍ほどのふく射輸送となることを数値計算により示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
赤外域の近接場光輸送の波長を制御し、光起電力電池のバンドギャップ近傍の波長域のみを利用した発電システム構築の糸口を掴むことができた。このとき空乏層厚み程度のpn接合GaSb半導体においても発電可能であることを実証できたことは学術的に興味深い。また波長選択放射体と数百nmの隙間を介して組合わせることにより黒体ふく射輸送に比べて4倍ほどふく射流束が大きくなることを示したことは社会的にインパクトが大きい。
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