研究課題/領域番号 |
20H02086
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 近畿大学 (2021-2022) 広島大学 (2020) |
研究代表者 |
井上 修平 近畿大学, 工学部, 教授 (60379899)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2020年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
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キーワード | diffusion / photochromism / battery / 分子動力学法 / イオン拡散 / 金属酸化物 / 電池 / イオン伝導 / シミュレーション / 活性化エネルギー / 蓄電池 / 熱緩和 / エネルギー / 界面 / 熱力学 / ナノ粒子 |
研究開始時の研究の概要 |
レアメタル不要、高いエネルギー密度、そして安全性に優れた全固体であるという特長をもつと予想されるフォトクロ電池は原理が完全には解明されていない。本研究では。紫外線の照射による可逆的な色の変化(フォトクロミック現象)に誘起される金属酸化物薄膜界面でのマグネシウムイオンの拡散とイオンの移動度を実験的に明らかにする。さらにギブズの自由エネルギーの差から予測される理論的な起電力との比較により特異な蓄電池の原理を完全に解明すると同時に、計算科学を駆使した設計指針の探索を行う。
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研究成果の概要 |
フォトクロミック現象により二次電池の機能発現が行われると考えると薄膜界面では化学反応が起こる。これまでの成果から界面ではイオンジウムが還元されることが確認できており、本研究では電池の反応式に基づき薄膜内部でのマグネシウムイオンの拡散障壁に関して検討した。その結果、電極内部での拡散性に関してはリチウムイオン電池におけるリチウムの拡散性に比べてそれほど変わらない結果が得られており本機構の正当性を裏付ける者となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光に誘起される金属酸化物薄膜界面での酸化還元現象に関して学術的な知見が得られた。この現象は積層された薄膜のバンドギャップとイオン化ポテンシャルのバランスが満たされていれば発現する。本研究では下層に希少金属であるインジウムを用いたITO膜が用いられているがこれは実験を簡便に行うためで、検証されたモデルによると非レアアースである亜鉛でも同等の現象が確認できることが期待される。この高性能な二次電池が実現すれば資源に乏しい日本にとってエネルギー問題を解決する一助となる。
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