研究課題/領域番号 |
20H02089
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
高橋 厚史 九州大学, 工学研究院, 教授 (10243924)
|
研究分担者 |
李 秦宜 九州大学, 工学研究院, 准教授 (60792041)
生田 竜也 九州大学, 工学研究院, 技術専門職員 (70532331)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2023年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
|
キーワード | ナノマイクロ熱工学 / TEM / AFM / ナノバブル / グラフェン / 固液界面 / 原子間力顕微鏡 / 透過電子顕微鏡 |
研究開始時の研究の概要 |
固液界面での水の安定構造と固気液三相界線の動特性を、固体面から数ナノメートルオーダーの領域において解明する。特に、理論的研究で解決できていない空気分子や不純物および固体表面の不完全性の影響について実験的に調べる。それによって応用製品へと繋がる知見を得ることを目指している。ただし、水をナノスケールで観察することは非常に困難であって万能な手法は存在しない。そこで、原子間力顕微鏡(AFM)と透過電子顕微鏡(TEM)の両方の結果を比較できる系としてグラフェンを活用した実験手法を開発するとともに、それ以外のグラフェンの応用についても研究する。
|
研究成果の概要 |
固液界面近傍の水に関して、界面に生じる気相や固気液三相接触線の物理機構について実験的研究を進めた。界面には半球状の界面ナノバブル、薄くて扁平なマイクロパンケーキ、それらより薄くて気体分子が固体表面に吸着している二種類の合計4種類の気相が存在していることをAFM計測で明らかにした。その気相の加熱前後のAFM像は、マイクロパンケーキからナノバブルへ気体分子が供給されていることを示唆していた。水中気泡の動的挙動のTEM観察やナノ液滴のAFM観察からは固気液三相接触線がマクロ的理解とは異なった挙動を示すことを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
固液界面近傍のナノスケールでの水の観察は技術的に困難なもので、通常の手法での空間的時間的解像度は研究者のニーズからは程遠い状況にある。本研究ではAFMの高感度モードやTEMの液中観察技術さらには新材料であるグラフェンなどを先取的に利用することで、これまで不十分な理解しかなかった界面の気相の状態や固気液接触線の挙動に関する有為な実験的データを蓄積することができた。
|