研究課題/領域番号 |
20H02099
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20010:機械力学およびメカトロニクス関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
白石 俊彦 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 准教授 (30361877)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2020年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
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キーワード | 機械力学・制御 / 振動学 / 細胞のダイナミクス / 再生医療 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,細胞を知的構造システムとして捉えて,細胞がセンサ,コントローラ,アクチュエータを有すると考え,動力学刺激が入力された場合の細胞の適応的応答を実験的に検証し,その動力学モデルを構築する.さらに,その結果を用いて,従来の生化学的手法では実現困難であった細胞の増殖・分化の促進や3次元組織作製のために,細胞の動力学環境を制御するという革新的な再生医療のための手法を検討する.
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研究成果の概要 |
骨芽細胞とがん細胞で,水平に機械的振動を与え,細胞の変位を測定した.その結果,細胞核と細胞骨格の変形を実証した.細胞骨格の変形は,一部条件で振幅依存性を示し,扁平な骨芽細胞より厚みのあるがん細胞で変形が大きいことを示した.再生医療が望まれる軟骨細胞で,垂直に機械的振動を与え,その影響を検証した.その結果,0.5G・12.5Hzで軟骨組織の厚さが振動なしの約1.8倍に達することを示した.音響ホログラフィを利用して,超音波振動子アレイの位相制御可能な装置により,圧力分布形成能を検討した.その結果,IASAとAdamを組み合わせた手法で,2次元・3次元空間で所望の変動圧力分布が得られることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
機械的振動によって細胞核や細胞骨格が変形することを示唆し,機械的振動による細胞の増殖・分化促進機構の一端を解明し,これらがモデル化で重要なことを示した.また,再生医療の需要が高い軟骨細胞で,0.5G・12.5Hzの機械的振動を与えることで,再生軟骨組織の厚さが振動なしの約1.8倍に達することを示し,機械的振動が再生医療へ大きく寄与し得ることを示した.さらに,音響ホログラフィを利用して,超音波振動子アレイの位相制御可能な装置により, 2次元・3次元空間で所望の変動圧力分布が得られることを示し,生体・再生組織の所望部に力学刺激印加可能で,超音波による治療・再生医療へ大きく寄与し得ることを示した.
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