研究課題/領域番号 |
20H02132
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21010:電力工学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
東川 甲平 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (40599651)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2020年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | 高温超伝導線材 / 電流輸送特性 / 超伝導線材 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、革新的超伝導機器の実現の鍵となる長尺高温超伝導線材の電流輸送特性の統一的モデル化である。申請者らのグループが先端を行く長尺高温超伝導線材の評価技術を拡張することによって同線材の電流輸送特性を広範な電界・温度・磁界条件で取得するとともに、こちらも実績のある物理モデルに基づく定量評価式を拡張することによって上記特性を統一的に記述可能なモデルを構築する。これにより高温超伝導機器設計のための基盤理論が提出されることになる。
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研究成果の概要 |
高温超伝導線材の開発進展により、超伝導機器の飛躍的な高磁界化や冷却負荷低減の可能性が生まれ、低温超伝導線材が支えてきた超伝導機器応用に大きなブレークスルーがもたらされようとしている。一方、高温超伝導線材における電流輸送特性は、広範な応用範囲を網羅できるような統一的な理解とモデル化が難しく、定量的な機器設計に重大な課題を抱えている。そこで本研究では、従来の計測技術では困難であった(1)低電界領域の電流輸送特性・(2)高電界領域の電流輸送特性・(3)長尺線材の磁界・磁界印可角度依存性の取得を通じて上記モデル化に取り組み、特にエネルギー貯蔵機能を有する超伝導ケーブルの設計や過渡現象の評価に適用した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、長尺高温超伝導線材の電流輸送特性の統一的な理解に取り組み、導体や機器の設計に適用可能なモデルを提出するところに独創性と特長を有する。他の研究では本質的な材料の特性と工学的な空間均一性の切り分けをせず、物理的な背景に基づかずに相当に簡略化されかつ限られた条件下のみで有効な近似モデルを用いて機器設計や性能評価が行われるが、本研究では世界を先導する線材評価技術と理論的なバックグラウンドを駆使し、長尺高温超伝導線材の電流輸送特性はどのように支配されているのかという学術的な疑問を解き明かし、導体・機器設計に適用可能な定量評価式まで提出できる体制を整え、高温超伝導機器応用展開の基盤技術とした。
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