研究課題/領域番号 |
20H02154
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21020:通信工学関連
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研究機関 | 東京大学 (2021-2022) 慶應義塾大学 (2020) |
研究代表者 |
門内 靖明 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (90726770)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
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キーワード | テラヘルツ波 / ビームステアリング / アンテナ / 導波路 / 広帯域化 / トポロジー最適化 / ルネベルクレンズ |
研究開始時の研究の概要 |
周波数0.3THz以上のテラヘルツ波の指向性ビームを高速走査する原理を確立する。近年、テラヘルツ帯の半導体技術が整備され始め、超高速無線通信や非破壊検査など様々な応用が視野に入ってきている。今後の応用に向けては、これまで盛んに取り組まれてきた送受信器の研究に加えて、キャリアあるいはプローブとなる波動をスマートに空間伝送する技術が不可欠となる。しかし、実用的なフェーズシフタが存在していないテラヘルツ帯のビーム走査は未だ実現困難である。そこで本研究では、中空導体平板間を多重反射伝搬するモードに対する等価屈折率を変調してビーム走査する方法を世界に先駆けて提案し、将来の通信や計測の技術基盤を構築する。
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研究成果の概要 |
本研究では、中空導体平板間を多重反射伝搬する導波モードのテラヘルツ波に着目し、等価屈折率分布を制御してビームを走査する方法を提案・実証した。具体的には、屈折率勾配と周波数掃引とを組み合わせることで300GHz帯の漏れ波ビームを2自由度走査できることを示した。また、構造中の周波数分散性をトポロジー最適化に基づいて補償し、広帯域動作が可能な屈折率分布を設計・製作し、実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
提案したビーム走査方法では、導体壁面に垂直な電場が存在しないため壁面電流による伝送損失が抑えられ、また中空であるため誘電損失も生じず、低損失な実装が可能となる。ビーム指向性の制御から検波までの処理を導波構造ベースで行えるようにしたことで、将来の100Gbps級の無線通信やサブミリ分解能のレーダー計測の技術基盤を確立した。
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