研究課題/領域番号 |
20H02160
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
山本 貴富喜 東京工業大学, 工学院, 准教授 (20322688)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2020年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
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キーワード | インピーダンス測定 / ナノポア / 単一粒子 / ウイルス / バクテリア / 交流測定 / ナノ流体 / マイクロ流体 / ナノ流路 / インピーダンス / 交流 / 単一粒子計測 / ナノデバイス / センサ / 機械学習 / 超微少電流 / 細菌1粒子センシング / ウイルス1粒子センシング / 感染回避 / 電気インピーダンス計測 / ナノ流体デバイス / 細菌1細胞解析 / ウイルス1粒子解析 / 電気インピーダンス / 誘電泳動 / ナノ電極 / ナノ流体システム / バイオセンサ / 細菌 / 感染症予防 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,ナノ空間に作られる高電界下での電気計測を合目的的に利用して,細菌を単一粒子レベルで計測する新しい細菌センシング法の創成と高電界計測の原理を解明する。具体的には,1)細菌1粒子の高電界非線形インピーダンス計測の実証,2)高電界測定における高感度化のメカニズムの解明,3)細菌の種類を同定する解析法の開発である。これらの項目に取り組みながら本手法の学理を深め,新しい計測法として確立する。また,さらなる高感度化の延長にあるウイルスセンシングに関しても先鞭を付け,安全・安寧な社会の実現に向けた病原性微生物の早期発見に資する計測技術の基盤を築く。
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研究成果の概要 |
マイクロ流路を流れる細菌1粒子測定の実証を通じて、高電界下における単一バイオナノ粒子の電気インピーダンス測定を実証した。さらに,機械学習を利用して測定データから細菌の種類を同定する解析法に着手し,測定するにつれて人工知能が成長し細菌種の分類性能が向上する、いわば「成長するセンサ」の創出に先鞭をつける共に、新たなバイオナノ粒子センシング法の基盤を築いた。その結果、大きさや材質が同じであっても、測定されるインピーダンス特性には表面状態依存性があることを明らかにした。その特徴を利用し、さらに機械学習も用いることによって、大きさがほぼ同一の細菌を95%以上の正解率で分類できることを実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
交流型(AC)測定によるナノポア測定は世界初の実証例である。また、従来の直流型(DC)ナノポア測定と比較した場合、位相差の情報が新たに増えることから機械学習における正解率も高くなる傾向が得られており、用途によってはACナノポア法はDCナノポア法の上位互換になり得るものである。まだ概念実証の段階ではあるものの、既に95%以上の正解率を得られており、微生物センサとしての有用性を示すものである。本手法は1つのセンサで網羅的に無数のバクテリアやウイルスをセンシングでき、かつ、測定するほどにセンサAIが強化されて性能が向上する「成長するセンサ」として、その創出に先鞭をつけるものである。
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