研究課題/領域番号 |
20H02179
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
岡本 聡 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (10292278)
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研究分担者 |
島津 武仁 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 教授 (50206182)
吉田 栄吉 東北大学, 産学連携先端材料研究開発センター, 特任教授 (70500867)
田丸 慎吾 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (70773802)
菊池 伸明 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (80436170)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | 軟磁性 / 高周波 / 磁気損失 / 電磁波抑制 / パワーデバイス / 磁気特性 / 磁波抑制 |
研究開始時の研究の概要 |
5G通信における信号品質の確保やパワーデバイスのスイッチング周波数の高周波化に伴い,MHz帯からGHz帯における軟磁性微粒子の磁気損失制御が重要な課題となっている.現状ではデバイス実装が先行しており,この周波数帯域における磁気損失に関する学術的理解はほとんど進んでいない.本研究では,超高感度計測と大規模シミュレーションをベースとする磁気損失の起源解明ならびに所望の磁気損失特性を実現する設計手法の確立を目的とする.
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研究成果の概要 |
軟磁性材料の磁気損失は電磁波抑制素子やパワーエレクトロニクスにおける受動素子等、様々な磁気デバイスにおいて重要な因子であり、特に応用上重要なMHz帯からGHzの実用材料における磁気損失の理解は十分ではなかった。磁性素子を構成する単一粒子の高感度計測に基づく磁気損失起源解明と集合組織での磁気損失機構解析を目的として本研究を実施した。単一粒子の高感度計測では、集合組織の損失挙動とほぼ同一の結果が得られ、また磁気Vortex理論に基づくモデルで非常によく説明できることを明らかにした。一方、集合組織における磁気損失機構解明は、ブロードバンド計測を実施し、磁化過程に基づく解析で説明できることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
軟磁性材料はモーターコアや電力変換、電磁波干渉抑制などに広く用いられており、現代社会において不可欠な材料の一つである。その重要性の反面、磁化挙動由来のエネルギー損失の理解が十分ではなく、持続可能性社会の実現に向けた超高効率電力利用のための重要課題となっている。本研究では、軟磁性材料におけるエネルギー損失メカニズムを、磁性素子の構成要素であるミクロスケールの単一粒子にまで立ち返り、高感度計測に基づく解析を実施した。またバルク磁性素子についても広帯域での損失測定を行い、それぞれの損失機構について解析し、低損失化に向けた重要な知見を得た。
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