研究課題/領域番号 |
20H02187
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
寺地 徳之 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, 主席研究員 (50332747)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
2020年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | ダイヤモンド / 結晶成長 / 不純物制御 / 固体量子 / 発光センタ |
研究開始時の研究の概要 |
電子スピンを用いる量子デバイスの作製には、コヒーレンス時間T2を長くすることが不可欠である。本研究では、電子スピンのT2の長尺化を阻んでいる要因としてダイヤモンド中に残存する電荷や歪に着目し、これらと電子スピンのT2との相関をとることにより、T2を律速している要因を明らかにする。新たに得られるこの知見を基にして、長いT2が得られるダイヤモンド結晶成長法を提案する。
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研究成果の概要 |
本提案研究では、研究項目を「極微量不純物ドーピング制御によるT2律速要因の解明」と「歪・転位制御によるT2律速要因の解明」の2つに分けて実施した。前者では、ドナー不純物である窒素をダイヤモンド結晶内部に極微量かつ設計した濃度分布でドーピングを行うことでT2を向上させた。一方で後者は、転位を詳細に調べ、それらによって引き起こされる歪分布とT2との相関を調べた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
量子センシング感度はコヒーレンス時間T2で律速されるが、研究開始当初においてT2は理論値に比べて低い値であった。世界中の多くの研究機関では、T2を長くするために複雑なマイクロ波パルスシーケンスを用いたスピン制御法の提案がなされていたが、材料研究の観点で窒素空孔複合欠陥(NVセンタ)の評価や、それに伴うダイヤモンド結晶の特性向上を行う研究機関は限られていた。 そのような中で、本研究ではダイヤモンド結晶の特性向上によるT2の長尺化を行った点で意義がある。また窒素の極微量濃度域でのドーピングプロファイルや転位を制御することでT2が向上することを明らかにしたことは学術的に意義がある。
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