研究課題/領域番号 |
20H02202
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
木村 宗弘 長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (20242456)
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研究分担者 |
鵜沼 毅也 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (20456693)
勝部 大樹 長岡技術科学大学, 工学研究科, 助教 (00831083)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 12,220千円 (直接経費: 9,400千円、間接経費: 2,820千円)
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キーワード | フレクソエレクトリック効果 / 光異性化反応 / ネマティック液晶 / フェムト秒レーザ / 強誘電性ネマティック液晶 / グレーティング / 液晶 / 光異性化 / 高速応答 / ネマティック / フレクソエレクトリック |
研究開始時の研究の概要 |
液晶の外場応答の高速化は10μ秒台が限界と考えられてきた。本申請者はこれまでの研究成果から、液晶配向場の微小なベンド配向歪みを捕らえるのに最適な弱アンカリング界面分子配向を形成すれば、超高速な応答が期待される「光誘起フレクソエレクトリック応答」を外部に取り出すことが出来るのではないかと着想した。本研究は、フェムト秒レーザー光照射により誘起した光異性化反応により生じる、従来より高速な光応答を引出せることを実験的に実証する。分子動力学シミュレーションも併用し、メゾスコピック視点から応答速度の制御因子を決定すると共に、新しい液晶薄膜作製プロセスや超高速応答を取り出すためのデバイス展開を提案する。
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研究成果の概要 |
光異性化反応を液晶分子再配向のトルクとして、桁違いに高速なフレクソエレクトリック応答を引き出すことを狙い、グレーティング界面構造最表面が垂直配向性である新規構造液晶セルの作製と、フェムト秒レーザを中心としたポンププローブ法に基づく光学系を用いることにより、1μ秒を切る高速応答の発現を目指し研究に取り組んだ。 結果として、パルス状UV励起光照射では期待したような超高速応答は検出出来なかった。電界駆動したところ、1μs程度の高速応答は検出出来た。得られた結果から考察されることとして、液晶分子短軸周りの駆動は可能ではあるものの、構想していた分子長軸周りの応答が検出出来ていないためと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大きな電気光学応答を示す液晶分子の再配向乃至スイッチング動作は、分子短軸周りの回転を引き起こすことで得る場合が多かったが、強誘電性スメクティック液晶でのゴールドストンモードのように短軸周りでも大きなスイッチング効果を示すものもあった。本研究では、ネマティック液晶について長軸周りの回転を制御することで電気光学応答を得ようとする点は画期的であった。グレーティング界面に垂直配向性を付与することで得られる極性的なベンド配向を得る試みも、今後の新規液晶配向技術へのシーズとなろう。この新規モードの実現には、液晶相を持つアゾ色素分子の合成が必要条件であることも明らかとなった。
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