研究課題/領域番号 |
20H02203
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
堀 匡寛 静岡大学, 電子工学研究所, 准教授 (50643269)
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研究分担者 |
小野 行徳 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (80374073)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | シリコンMOSFET / 電子正孔共存系 / 再結合 / 励起子 / 電子正孔系 / シリコン / MOSFET / ゲート制御 / 凝縮現象 / ゲートパルス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の最終ゴールである「電子正孔系の凝縮現象のデバイス応用」に向けて、本研究では具体的に以下の3つの計画を進める。 計画①:トランジスタのゲートパルス制御技術により、電子正孔共存系を形成し、その密度を制御する。 計画②:「同時実時間観測技術」を用いて、電子正孔系の密度を精密に評価する技術を確立する。 計画③:新たに「パルスシーケンス技術」を立ち上げ、電子正孔系の凝縮現象の発現を検出する。
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研究成果の概要 |
エレクトロニクスへの応用上、特に重要となるシリコン・トランジスタにおいて励起子の量子凝縮(超流動)を観測することを念頭に、電子正孔共存系の形成手法を提案し、これを実証した。具体的には、シリコン・トランジスタのゲート電圧制御により、電子と正孔をトランジスタ界面近傍で同時に存在させることに成功した。またそこで生じる再結合電流の解析により、量子凝縮で必要となる近接した電子正孔二層系が形成されていることを明らかにした。さらに、再結合電流の実時間計測から励起子生成の可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高度情報化社会を支える集積回路の性能は、その主要構成素子であるシリコン・トランジスタの性能に依っている。しかし、従来のトランジスタ微細化だけでは性能向上は期待できず、そのため新原理で動作する革新的デバイスの創出が急務とされている。本課題では、励起子量子凝縮を反映した特徴的な特性(超流動)を新たな伝導機構としてシリコン・トランジスタに付与することを念頭に、電子正孔共存系の形成手法を確立した。本手法を用いてさらに検討を進めていくことで、既存トランジスタの消費電力を大幅に低減できる可能性があり、これによりエレクトロニクスに貢献するものと期待される。
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