研究課題/領域番号 |
20H02208
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高橋 綱己 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (60724838)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2022年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2021年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 分子センサ / 集積化デバイス / 金属酸化物ナノ薄膜 / ジュール自己加熱 / 集積化センサ / 自己加熱効果 / 集積化センサデバイス / 金属酸化物 / 自己加熱 |
研究開始時の研究の概要 |
環境中に含まれる分子群の種類・数のような化学データ取得に向けたセンサシステムは一般に多種類の感応材料を用いたセンサ群から構成されるため,大規模集積化や低エネルギー化は難しい.本研究は,同一の酸化物半導体センサを多数集積した素子を作製し,各センサの分子に対する応答性の動的な変調と多種類分子群の検出を目的とする.ナノ電子デバイスのジュール発熱を利用した時空間熱制御技術を駆使し,金属酸化物半導体表面の温度を制御する.金属酸化物-分子間反応の温度変調解析と併せ,多種類分子群の検出を目指す.
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研究成果の概要 |
本研究では,ナノ電子デバイスの熱制御技術により集積化された各センサデバイスで異なる分子種を検出し,同一材料・構造の集積化センサアレイデバイスによる多種分子群の識別を目的として,(1) 1000個以上の酸化物分子センサデバイスの1チップ集積化と分子検出動作,(2) 集積化酸化物分子センサデバイスのナノ熱制御による分子群の識別,に取り組んだ.その結果,横型チャネル構造の採用により1024個の酸化物センサデバイスの1チップ集積化と高信頼動作を実現した.また,時空間熱制御技術によりヒトの尿を模擬した溶液の計測を行い,生体ガス識別の原理実証に成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で実証したナノ薄膜酸化物横型チャネル構造とクロスバー電極を基盤とした集積化分子センサは分子センサの高密度集積化と高信頼化を両立する技術である.これらはいずれもIoT機器による化学情報の活用に不可欠な要素技術であり,社会的意義はきわめて大きい.また,ジュール自己加熱による熱制御に基づく集積化センサは作製や信頼性の観点で従来の材料の制限を超えて分子認識技術であることから,これまで分子群計測が難しかった系の評価につながる可能性があり,社会的意義に加えて幅広い学術分野への波及効果が非常に大きい.
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