研究課題/領域番号 |
20H02209
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
黄 晋二 青山学院大学, 理工学部, 教授 (50323663)
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研究分担者 |
須賀 良介 青山学院大学, 理工学部, 准教授 (20398572)
渡辺 剛志 青山学院大学, 理工学部, 助教 (30803506)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
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キーワード | グラフェン / CVD / 透明アンテナ / インターカレーション / ミリ波帯デバイス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、グラフェンを用いた透明アンテナの開発に取り組む。グラフェンは1~数原子層と極めて薄い炭素シート材料であり、優れた電気伝導特性、高い光学的透明性を有する。透明アンテナは、透明なモノの透明性を維持し、モノの外観を変えないという付加価値を持ち、今後の5G、IOT技術に必須なアンテナとして注目されている。本研究では、究極的に薄い、軽い、メタルフリーなグラフェン透明アンテナを作製するために、単結晶性グラフェンのCVD成長、グラフェンの転写積層化、化学ドーピングなどの複数の技術の最適化を進め、最終的には、光学的透過率90%以上のグラフェン透明アンテナを実現することを目標としている。
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研究成果の概要 |
本研究では、グラフェンを透明導電膜として用いる透明アンテナについて研究開発に取り組んだ。CVDグラフェンの3層積層と化学ドーピング技術を活用してグラフェン膜の低抵抗化を図り、約90%の透明性を持ちながらも80Ω/sqまでの低抵抗化に成功した。さらに、この低抵抗化したグラフェン膜を用いて作製したモノポールアンテナにおいて約50%の放射効率を達成することができた。この結果は、グラフェン透明アンテナを実用に供する可能性を強く示したものであると考えている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、グラフェンを透明導電膜として用いる透明アンテナについて研究開発を進めた。グラフェン透明導電膜は、既存の金属微細メッシュやITOなどを用いた透明導電膜と比較して、高い透明性、優れた電気伝導特性、高い化学的安定性、超軽量、優れたフレキシブル性を持つことから、透明アンテナの材料として好適であり、特に透明かつフレキシブルなアンテナの材料として有望である。本研究では、CVDグラフェンの低抵抗化技術の確立に取り組み、グラフェン透明アンテナの実用化の可能性を示すことができた。このグラフェン透明アンテナは、普及が進みつつあるIoT分野や5G通信技術分野において活躍することがで期待される。
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