研究課題/領域番号 |
20H02220
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
内田 裕市 岐阜大学, 工学部, 教授 (20213449)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 超高強度繊維補強コンクリート / 繊維の配向 / X線CT / 引張軟化特性 / せん断特性 / 有限要素解析 / X線CT |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,超高強度繊維補強コンクリート(以下,UFC)中の繊維の配向と力学特性のうち,特にひび割れ発生後の引張軟化特性に着目し,まず,UFC供試体中の繊維の配向をX線CTにより定量的に評価することで,繊維の配向と引張軟化特性の関係を明らかにする。また,実大寸法のUFC部材を対象として破壊試験を行うとともに,部材中の繊維の配向を評価する。さらに,供試体で求められた繊維の配向と引張軟化特性の関係を数値解析に組み込んで実大UFC部材の破壊解析を行い,繊維の配向と部材の破壊挙動との関係を明らかにする。
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研究成果の概要 |
UFCを用いた実大規模の梁,スラブ,およびパネル部材中の繊維の配向をX線CTシステムと可視化モデルコンクリートを用いて計測,評価を行った。またスラブ部材の破壊耐力を計測された繊維の配向を考慮したFEM解析により予測し,実験結果と比較した。その結果,繊維の配向はUFCの打込み方法,型枠の形状に依存していることが示された。また,繊維の配向を考慮したFEM解析により部材の破壊耐力を定性的には予測できたが,現状のモデルでは解析の方が実験値より高くなる傾向となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我国では既に多くのUFC部材が建設されてきたにもかかわらず,これらの部材中での繊維の配向を観察した事例は少なく,配向が打込み方法および部材形状に依存していることを示した本研究のデータは極めて貴重であると考えている。また,部材の耐力が繊維の配向に依存しているこを載荷試験ならびにFEM解析により確認されたことも重要である。現在,土木学会で作成中の高強度繊維補強セメント複合材の設計施工指針(案)では繊維の配向の扱いについて検討されており,本研究の成果が参考にされている。以上のことから,本研究の成果は学術的,社会的意義は十分に高いものと考えている。
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