研究課題/領域番号 |
20H02239
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22030:地盤工学関連
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
内村 太郎 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (60292885)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | 斜面防災 / モニタリング / 早期警報 / 崩壊予測 / 不飽和土 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、①豪雨時の崩壊前兆のメカニズムを考慮した斜面の状態把握の方法と警報基準の検討、②弾性波を用いた斜面表層の状態変化と初期変位の検出 について、模型実験と実斜面の観測で検証する。 前者は、斜面表層が崩壊する前に微少かつ加速的に変形する様子をセンサーで監視して、早期警報に役立てようという試みである。本研究は、特にその加速の仕方を理解して、斜面の動きから崩壊時刻を予測する方法を検討する。 後者は、降雨によって斜面の表層地盤が軟化したり、歪んだりする状態を、弾性波の伝わり方の変化を使って検知して、早期警報に役立てようという試みで、本研究はその基礎的な性質を理解することを目標とする。
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研究成果の概要 |
本研究は、①豪雨時の崩壊前兆のメカニズムを考慮した斜面の状態把握の方法と警報基準の検討、②弾性波を用いた斜面表層の状態変化と初期変位の検出を目的としている。多層せん断土槽などを用いた模型実験では、特に雨水の浸透過程と、それに伴うせん断の進行に注目し、現場での観測データの解釈について考察した。また、その過程での土層内の弾性波速度の変化も観察した。実斜面での人工降雨による崩壊実験を高知県で行い、崩壊前の微小変位と、表層内の弾性波速度の変化の計測を試みた。また、不飽和土の基本的な特性の把握として、三軸圧縮試験において、不飽和土の締固め時の水分量がせん断強度に与える影響について検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
豪雨による斜面災害に対する予兆検知と早期警報は、近年のセンサー、無線、情報の技術の急速な発達もあり、重要な防災手法になっている。本研究は、模型と実斜面で斜面表層に雨水が浸透し変形し崩壊する過程を観察した。また、より安価で合理的に斜面の異常を検知する方法として、斜面地盤内の弾性波伝播の変化を監視する方法を検討した。実斜面で人工的に崩壊を起こす実験での観測も試みており、貴重な研究機会となった。これらをもとに、崩壊前に観測される現象の特徴と、それを予兆検知に活かす方法について考察した。
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