研究課題/領域番号 |
20H02273
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22050:土木計画学および交通工学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
古川 正紘 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 准教授 (40621652)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | 歩行誘導 / 視覚誘導性姿勢反射 / 群衆流動 / 視角誘導性姿勢反射 / 前庭感覚電気刺激 / 人流制御 / 群衆流 / 人流モデル / 錯覚インタフェース |
研究開始時の研究の概要 |
交通インフラの再構築には莫大な資金と開発期間が必要となり,短中期的な観点からは,設備投資費と開発期間の圧縮に資する交通インフラ整備のあり方が切望されている.そこで本研究では,二方向対向流などで生じるスタッキング状態を研究対象とし,シート状の光学素子を敷設するだけで無電源に交通整理効果が期待できる歩行誘導技術を導入する.本手法はレーン形成に寄与し,交通量,密度,流速変動などの人流制御という観点から誘導効果を計測することで,人流制御の機序を理解するとともに人流制御基盤技術の設計法を確立する.
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研究成果の概要 |
前庭電気刺激の刺激開始前後において,人の歩行位相と身体応答との間に強い相関が観察された.また下肢・上肢という二重倒立振子制御系として理解可能な応答が観察された.ただし,頭部,胸部,腰部の3つのRoll角から得られる曲率が実際に歩いた軌跡から得られた曲率よりも大きいことから,身体の傾きであるキャンバー角だけが要因で曲率歩行を行っているとは言えないこともまた示された.歩行者の観察始点における上下動固定という振幅変調は,歩行挙動の客観観察結果としての「すり足」は再現しなかった.一方で障害物に対する回避距離が増大し,軌跡が2群化した.これは回避対象物までの距離信頼性が低減した結果であると解釈できた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本成果は,人混みの混雑を緩和させることを目的とした群衆流動の制御のための歩行誘導技術に関するものである.人混みが発生する原因が向かい合う人通しの回避行動がうまくいかず,お互いが常に避け合い続けられるような流れが形成される前の段階が発生してしまうことが原因とされている.そこで本研究では歩行者の歩行誘導を効果的に実現するための歩行者の感覚刺激手法を提案することを目的としている.先行研究では,床に光学素子を敷設することで交通整理を実現することを狙っていたが,本成果はさらに実験室実験を実施することで単一の歩行者の歩行誘導効果を解析し,より誘導効果を高めるための指針を得た.
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