研究課題/領域番号 |
20H02278
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22050:土木計画学および交通工学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
山中 英生 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 研究部長 (20166755)
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研究分担者 |
尾野 薫 宮崎大学, 地域資源創成学部, 講師 (00782210)
吉田 長裕 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (20326250)
矢部 拓也 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域), 教授 (20363129)
金 利昭 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 特命研究員 (40205050)
松浦 正浩 明治大学, ガバナンス研究科, 専任教授 (70456101)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | 自転車 / 自転車活用推進 / 交通安全 / 自転車観光 / トランジション・マネジメント / 自転車活用推進法 |
研究開始時の研究の概要 |
我が国の自転車政策は社会課題解決の新たなステージに入っている.本研究は社会改革を促す自転車活用推進に向けた実践の創出を目指すため,科学的エビデンス支援を強化した”トランジション・マネジメント手法”を適用し,未来ビジョンの共有と実践可能プロジェクトの探索と試行,持続的組織の形成を進める.そして”実践コミュニティ”の概念を取り入れて,取り組みの中で形成された組織を評価することで手法の有効性を確認する.
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研究実績の概要 |
,エビデンスベース型トランジション・マネジメント(TM)手法のプロセス設計をもとに,金沢市を対象に自転車通行システム整序化をベースとした活用,徳島県での電動自転車をベースとした活用をテーマとして適用を行った. 1 エビデンスベース型TM手法のプロセス設計 オランダのエラスムス大学トランジション・マネジメント研究所が示しているガイドラインを基に,科学的エビデンスの研究フレームを基礎とするプロセスを設計した. 2 金沢地域TM手法適用 自転車通行システム整序化と活用推進 金沢市で昨年度立ち上げたTMワークショップグループを対象に,都市全体での自転車活用を促進する新たな都市環境創出の未来と,それに向かう実践をテーマとするトランジションマネジメントワークショップを開催した.ただし,新型コロナ感染症の拡大防止のため,2020年度末予定のWSは翌年度に繰り越してオンライン形式で開催し,加えて個別ヒアリングを行った。これをもとに,TM手法のXカーブを用いてビジョンを可視化した.一方,自転車活用にむけて,ビジョンに対する市民の受容性分析(WEB調査)を行った. 3 徳島地域TM手法適用 電動自転車による観光利用促進 急速な普及が見られるスポーツタイプ電動アシスト自転車(e-bike)を活用したサイクルツーリズムの実践を目的としてTM手法による市民グループを立ち上げ,徳島大学で開催中のサイクルツーリズム講座を中心として,運営組織を構成し,フロントランナーを招集して,新しいサイクルツーリズムのビジョンを共有する試みを行った。このための科学的エビデンスのサポートとして,スポーツ電動アシスト自転車(e-bike)の運動負荷や乗車時の官能分析を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画していた活動のうち,オランダエラスムス大学の訪問は,新型コロナ感染症拡大のため実施できなかったが,オンライン会議等で情報収集を実施できている。また,年度末に予定していたワークショップについても,同様に新型コロナ感染症拡大のため実施できなかったが,繰り越しにより開催日を延期してオンライン開催をしており,研究内容の進捗は順調と言える。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き,エビデンスベース型トランジション・マネジメント(以下TM)手法のプロセスをもとに,金沢市でのシェアサイクルによる自転車活用推進、徳島県での電動自転車の観光活用をテーマとした手法適用を継続する. 1 エビデンスベース型TM手法プロセス分析 オランダのエラスムス大学トランジション・マネジメント研究所のマニュアルをもとに設計している科学的エビデンス研究フレームを基礎として,プロセスのありかたを取りまとめる. 2 自転車活用推進の計画・事例の比較分析 我が国における自転車活用推進の計画,事例を収集・比較して,提案したプロセスの適用性を分析する。 3 地域におけるTM手法適用 金沢市での実践については,新型コロナ感染症拡大の影響を受けて,社会実験等の実施が困難となっていることから,金沢市でのこれまでの取り組みをTM手法の視点から分析し,実践のための知見を得る分析を新たに立ち上げる。徳島県でのサイクルツーリズム実践を目指す取り組みについては,ワーキンググループを主体として新しいサイクルツーリズムの実行可能策を策定する.水戸市を対象に自転車活用推進のためのTM手法適用を目指して,テーマ設計,フロントランナー探索を進める。
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