研究課題/領域番号 |
20H02282
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22060:土木環境システム関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
春日 郁朗 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (20431794)
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研究分担者 |
星野 仁彦 国立感染症研究所, ハンセン病研究センター 感染制御部, 室長 (20569694)
栗栖 太 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (30312979)
島崎 大 国立保健医療科学院, その他部局等, 上席主任研究官 (60322046)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | 非結核性抗酸菌 / 水供給システム / 微生物再増殖 / 水道水 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、非結核性抗酸菌(NTM)による呼吸器疾患の増加が問題になっている。その感染経路は十分に明らかにされていないが、NTMは塩素に耐性があり水道水中に生残しやすいことから、水道水に由来するリスクが懸念されている。本研究は、水供給システムにおけるNTMの生理・生態を解明し、NTMを制御する次世代の水供給システムの要点を明らかにする研究である。
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研究成果の概要 |
近年、日本をはじめとして罹患率が増加している非結核性抗酸菌(NTM)による感染症の感染源として、水供給システムの可能性を評価した。滞留しやすい宅内の給水管やシャワーヘッドを対象としたNTMのサーベイランスを実施したところ、代表的な病原性NTMであるMycobacterium aviumは検出されなかったが、他の日和見感染性のNTMは検出された。これらのNTMは塩素耐性が極めて高く、水供給システムで生残、再増殖していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来、水道水質の微生物リスクとしては大腸菌に代表される腸管疾患が注目されてきた。しかし、近年、エアロゾルを介して感染が生じる非結核性抗酸菌(NTM)が水供給システムで生残し、再増殖していることが示唆されている。これまでにNTMの存在状況に関する知見はほとんどなかったが、本研究の成果により、宅内水道水やシャワーヘッドにおいて、日和見感染性のNTMが存在していること、こうしたNTMは塩素耐性が極めて高く、浄水処理における消毒で完全に除去されずに給水末端に到達し、再増殖していることが示唆された。
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