研究課題/領域番号 |
20H02283
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22060:土木環境システム関連
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研究機関 | 中央大学 (2021-2022) 東京大学 (2020) |
研究代表者 |
古米 弘明 中央大学, 研究開発機構, 機構教授 (40173546)
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研究分担者 |
春日 郁朗 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (20431794)
栗栖 太 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (30312979)
高田 秀重 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (70187970)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | 環境質定量化・予測 / 合流式下水道 / 雨天時汚濁制御・管理 / 糞便汚染 / 都市沿岸域 / 健康リスク |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、合流式下水道雨天時越流水由来の汚濁負荷が都市沿岸域の糞便汚染に及ぼす影響を、降雨後水質調査と沿岸域の3次元流動水質モデル解析を組み合わせて評価してきた成果を受けて、さらに汚染実態の多角的な把握を行うとともに糞便汚染の予測手法を高度化することを目指す。潮位と塩分濃度の観測データを用いた流動水質モデルの検証を深めることで、沿岸域における糞便汚染の指標微生物や汚水マーカーの時空間濃度分布の再現性を向上させる。そして、都市沿岸域の水辺空間における降雨後の汚染水質予測を行うこと、雨水滞水池の効率的運用や水中スクリーンなどの汚染制御・管理シナリオの効果評価にも資することを目的とする。
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研究成果の概要 |
都市沿岸域における合流式下水道雨天時越流水に伴う糞便汚染に着目して、晴天時や降雨後水質調査と3次元流動水質モデルを組み合わせた研究を進めて、次の研究成果を挙げた。 1)夏季のお台場海浜公園周辺海域における指標微生物と汚水マーカーの消長から糞便汚染の実態を評価した。そして、環境残存性の違いによるそれらの消長の特徴を整理するとともに、開発済みのモデルの検証用観測データとして整理した。 2)モデルに太陽光と塩分による大腸菌の不活化動力学式を新たに導入して、降雨後の大腸菌の濃度変動の再現性を高めた。そして、類型化された区部の降雨タイプごとに、お台場海浜公園における大腸菌濃度変化のデータベースを構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
都市沿岸域の水辺空間で「快適に水遊びができる」という目標のためには、合流式下水道雨天時越流水に伴う健康リスク問題を解決することが非常に重要である。本研究の成果は、雨天時越流水による都市沿岸域の糞便汚染に及ぼす影響を沿岸域3次元流動水質モデルで定量的に評価することに貢献するものである。様々な降雨条件や潮汐条件での沿岸域における指標微生物や汚水マーカーの濃度変化の再現性を向上させたことで、発生した降雨の特徴を踏まえてお台場海浜公園における糞便汚染レベル評価や水浴の可否判断に活用することが可能となる。また、モデルは雨水滞水池などの汚染対策シナリオの効果評価にも利用することもできる。
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