研究課題/領域番号 |
20H02292
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
松井 良太 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (00624397)
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研究分担者 |
岡崎 太一郎 北海道大学, 工学研究院, 教授 (20414964)
竹内 徹 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (80361757)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
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キーワード | ブレース / 塑性変形能力 / 模型載荷実験 / コンクリート充填鋼管 / 鋼構造 / データベース / 崩壊解析 / 座屈 / 破断 / 有限要素解析 / 合成梁 |
研究開始時の研究の概要 |
鋼構造物に求められる設計要求は高度化しつつある。構造設計に携わる実務者は、以前よりも迅速に、鋼構造物の安全性を検証することが求められている。鋼構造物に要求される構造性能は、座屈や破断などにより、耐力劣化しないように設定されている。しかし、想定以上の荷重が鋼構造物に作用すると崩壊し、機能を維持できなくなる可能性がある。本研究課題では、座屈等による耐力劣化を考慮できる、変形性能評価モデルを用いた崩壊解析手法を整備することを目標とする。この崩壊解析手法により、設計者の技量や熟練度に依らず、想定以上の荷重を受けた鋼構造物の限界性能を、迅速に検証することができる構造設計手法を確立することを目指す。
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研究成果の概要 |
繰返し載荷を受ける角形鋼管ブレースが破断する全体変形量を捉えるために必要となる有限要素解析の条件を、試行錯誤により明らかにした。鋼材ブレース、合成梁、CFT柱のデータベースを構築し、耐力と塑性変形能力と断面寸法との関係を明らかにした。模型載荷実験より、太短い鋼材ブレースの塑性変形能力は細長比よりも幅厚比と強く相関すること、合成梁の最大耐力がシアコネクタの合成率で評価できることを確認した。打設後3か月経過した時点では、コンクリート充填鋼管柱とH形鋼梁との接合部におけるコンクリートの自己収縮は、同接合部のパネルゾーンの塑性変形能力に大きな影響を及ぼさないことを模型載荷実験で確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
鋼材ブレース、合成梁、とコンクリート充填鋼管柱は効率的な耐震要素で多用されており、数多くの模型載荷実験および数値解析により、塑性変形能力が検証されてきた。しかし、総合的な視点でこれらの部材の構造性能を定量的に評価された例はほとんどなかったため、本研究課題では構造設計者にとって価値あるデータベースを提示できたのではないかと考えられる。このデータベースで判明した実験例の少ない試験体の性能を模型載荷実験で明らかにすることができた。見過ごされてきたこれらの課題を解決し、定量的に評価する手法を提示したことは、学術的かつ社会的に意義が大きいと考えられる。
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