研究課題/領域番号 |
20H02326
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23030:建築計画および都市計画関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松村 秀一 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任教授 (00199853)
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研究分担者 |
権藤 智之 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (50608396)
江口 亨 横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 准教授 (60599223)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 技能者 / 建築生産 / 女性 / 外国人 / DIY / コミュニティ大工 / 特定技能者 |
研究開始時の研究の概要 |
今後重要性を増すことが確実視される既存建物再生工事現場を主たる対象として、第一に、従来型の技能者像に関する議論では俎上に上がることのなかったDIY志向の女性が建築現場を担うことの具体的な可能性を見極め、その可能性を現実のものにする方策を提案する。第二に、長期の在留資格の導入により建築現場での活躍の可能性が拡大しているものの、そのライフプランやアジア地域における産業展開との関係のあり方等について未検討の部分の多い外国人が、建築現場を担うことの具体的な可能性を見極め、日本の建築現場の質の高さの根幹を成してきた技能の国際的な普及という観点からもその可能性を現実のものにする方策を提案する。
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研究成果の概要 |
外国人技能者については、コロナ禍によって特定技能への切り替えが進んだこと等を明らかにし、業界団体および工事会社に対するインタビューで受入の工夫や課題を整理した。DIYerについては、ホームセンター等による支援の実態を明らかにし、支援の必要性と可能性を見極めた。女性技能者(大工、左官、電設工)およびDIYerのプロ化である「コミュニティ大工」に関しては、インタビューと施工現場調査に基づき、その分野への新たな参入の道筋と障害の程度を明らかにした。そして、特に女性技能者とコミュニティ大工に注目する形で、新たな建築職人のあり方に関する考察を単行本の原案としてとりまとめ、出版することで広く公開した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、建築生産を根底から支える現場技能者の急速な高齢化と減少という危機的な状況の中で、従来型の一様な技能者像に基づく育成事業等が十分に有効ではない現実を踏まえ、これまでの技能者像とは全く異なる人材像を実現可能性の高い形で描き、そうした新しい人材の育成方策を立案することを目指した。具体的には、①現在ごく少数ではあるが、各職種で見られ始めている女性技能者、②DIYerがプロ化する形として現れた「コミュニティ大工」、③外国人技能者の3種を主な対象として、それらの実態を明らかにし、その可能性を拡大するために必要な事柄を明らかにした点に、社会的な意義がある。
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